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コロナ対策・摂りたい栄養素(2)ビタミンD

この記事の執筆者

Wismettacフーズ株式会社 ナチュメディカ事業G

女子栄養大学卒業。病院勤務中にサプリメントなどの健康食品の飲用について多く相談を受け、探求するうちに、臨床における食事療法にとどまらない栄養摂取の重要性を認識。 医師が納得し、安心して利用できる良質 ... [続きを見る]

自己紹介

栄養素と料理に関するトピックスを担当させていただきます。 どうぞよろしくお願いいたします。

第一弾ではビタミンCについてお伝えしました。(https://isom-japan.org/article/article_page?uid=XK7ye1586162837)

そして今回はビタミンDをピックアップいたします。ビタミンDの種類はD2~D7の6種類があり、その中でも私たちが普段「ビタミンD」と呼ぶものはD2とD3の2種類。D2はきのこに多く含まれる植物由来、D3は魚類や卵類に含まれる動物由来です。カルシウムやリンの吸収を促進し、健康な骨をつくる働きがあります。国際オーソモレキュラー医学会はコロナウイルス感染予防・症状緩和のための栄養素として、ビタミンD3の摂取を推奨しています。

ビタミンDの役割

まず、ビタミンDの役割をみていきましょう。

丈夫な骨を保つためのサポート役

“骨を作る“というと、カルシウムをイメージされる方が多いのではないでしょうか。しかし、カルシウムだけでは骨を健康に保つことはできません。ビタミンDは、体内で活性型ビタミンDに変換されます。小腸や肝臓でカルシウムとリンの吸収を助け、血液中のカルシウム濃度が高まり、吸収したカルシウムを骨に沈着させます。カルシウムは骨に99%、残りは血液や筋肉にあります。この残りのカルシウムは神経伝達や筋肉の収縮に関わるため、ビタミンDによって一定の濃度に保たれているのです。

筋肉の機能維持に

ビタミンD3には、筋肉を強くする働きがあります。加齢が進むと筋肉が衰え転倒のリスクが高まりますが、ビタミンD3を摂ることでそのリスクを軽減できる可能性があります。さらに、肥大した肥満細胞を正常にする働きもあり、肥満予防にも期待されています。

免疫力を高める

これまで、ビタミンDはカルシウムの吸収を促進するなど「助っ人的な存在」として考えられてきました。ところが近年、ビタミンD3は注目を浴びています。最近の研究により免疫力を高め花粉症やインフルエンザ対策にも役立つことが明らかになってきたためです。

ビタミンDを多く含む食品

ビタミンDは脂溶性ですので、油で調理したり脂肪の多い魚や卵黄と一緒に摂るとより効率的に吸収されます。欧米では魚を食べる習慣がないため、牛乳にビタミンDが多く添加されています。

<ビタミンDを多く含む魚>

  • アンコウきも 1切れ:約55μg
  • 紅ザケ 1切れ:約33μg
  • サンマ 1尾:約20μg

<ビタミンDを多く含むきのこ>

  • 白きくらげ 5個(5g):49μg
  • 黒きくらげ 10個(3g):13μg

ビタミンDが不足すると?

ビタミンDが不足すると、成人の場合、骨粗鬆症や骨軟化症の症状が出やすくなります。こうした症状は「高齢の人の症状」というイメージがあるかもしれませんが、妊娠中や授乳中の女性の場合は特にきちんと摂る必要があります。乳幼児や子供の骨や歯の成長に大きく関係し、不足するとクル病にかかるリスクがあるためです。

「日光浴」の必要性

ビタミンDは食べ物やサプリからだけでなく、紫外線を浴びることで体内でも生成されています。そのため、日光によく当たる生活をしている人は、ビタミンD不足になる心配はありません。食事で摂ったビタミンDがプレビタミンDとして取り込まれます。その時、紫外線を浴びることでビタミンDになるのです。逆に言えば、日に当たるのが不十分だとビタミンDの体内合成不足により欠乏症を引き起こしてしまいます。また、干ししいたけやしらす干しなどを日光に当てることで、ビタミンDの量を増やすことができます。





<参考ウェブサイト>

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