緑茶は頭の中をスッキリさせるだけでなく、脳機能の向上にも役立つかもしれません。緑茶の主要な有効成分は“興奮剤”として知られているカフェインです。コーヒーほどカフェイン含有量は多くありませんが(玉露は除く)、神経を興奮させるには十分な量が含まれています。
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緑茶を飲みたい3つの理由②緑茶と脳機能の改善
緑茶は日本人にとって馴染み深い飲み物です。現代では海外でもその需要は高まっており、今や世界基準の飲み物と言っても過言ではないでしょう。数多くある「お茶」カテゴリーの中の一つと言えばそれまでですが、緑茶には多くの作用があることをご存知でしょうか。
今回はそれらの作用の中からさらに大別し、緑茶の3つの魅力について解説していきたいと思います。第二弾となる今回は、緑茶と脳機能についてお話しします。
(緑茶を飲みたい3つの理由 ①緑茶と脂肪燃焼はこちら)
脳機能の改善に役立つ
ある研究では、カフェインが気分・覚醒状態・反応時間・記憶といった脳機能の様々な側面を改善できることを示しています。(3)
L-テアニンとの相乗効果で効果も倍に
そして、緑茶に含まれる脳を活性化する化合物はカフェインだけではありません。血液脳関門(脳にとって有害な物質が入らないように遮断する役割を持つバリア機構)を通過できるアミノ酸L-テアニンも含まれています。(4)
また、L-テアニンとカフェインの含有量が少量である点を踏まえると、緑茶はコーヒーよりもはるかに穏やかで健康に対してもネガティブな印象を与えません。 コーヒーと比較した場合、多くの人が「緑茶を飲んだ方が安定したエネルギーを感じ、生産性が向上する」と報告しています。
脳を老化から防ぐ
緑茶は短期的に脳機能を改善するだけでなく、年齢を重ねる毎に脳を保護する可能性があります。神経変性疾患のアルツハイマー病は、高齢者における認知症の最も一般的な誘因です。(9)
もう一つの代表的な神経変性疾患であるパーキンソン病に関しては、脳内のドーパミン産生神経細胞の死を伴います。
まとめ
緑茶に含まれるカフェインとL-テアニンは、脳機能を改善する可能性が示されています。薬ではないため即効性には期待できませんが、認知症予防のための毎日の習慣として取り入れる価値はあるのではないでしょうか。
<参考文献>
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/1356551/
- https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1600-0773.1995.tb00111.x
- https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/j.1467-3010.2007.00665.x
- http://apjcn.nhri.org.tw/server/APJCN/17%20Suppl%201/167.pdf
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17182482/
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17928735/
- https://academic.oup.com/jn/article/138/8/1572S/4750819
- https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4480845/
- https://www.nia.nih.gov/health/what-alzheimers-disease
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15350981/
- https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6493995/
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26092629/
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