寒暖差アレルギーは、医学的には血管運動性鼻炎と診断される場合があります。主な症状は以下のようなものです。
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寒暖差アレルギーとは?その症状と対策を解説

季節の変わり目、とくに秋が深まる頃になると徐々に気温が下がり始め、日中と夜の気温差も激しくなってきます。朝晩に咳や鼻水が出るなどの不調を感じるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。それは「寒暖差アレルギー」の可能性があります。この記事では、日本オーソモレキュラー医学会会長の柳澤厚生先生にご監修いただき、寒暖差アレルギーの症状や具体的な対策についてご紹介します。
寒暖差アレルギーの症状は
- 鼻水や鼻づまり
- くしゃみ、せき
- じんましん、かゆみ
- 食欲がなくなる、胃腸の痛み
風邪の症状にも近く、ただの風邪かなと片付けてしまいがちですが、実は寒暖差アレルギーの症状の場合もあるのです。なんとなく体調が悪いなという状態が続く場合は、ぜひ早めにお近くの医師に相談してみることをおすすめします。
寒暖差アレルギーの原因は
寒暖差アレルギーは、寒暖差が激しいことによって自律神経が乱れることで起きます。血管は、寒いと縮み、暑いと広がるのですが、温度差が激しい時にこの血管の収縮が環境に追いつくことができずに自律神経に不調をきたしてしまうのです。特に7度以上の気温差がある時には症状が出やすいと言われています。
風邪の場合はウイルス、花粉症などのアレルギーの場合はアレルゲンに影響されておきますが、寒暖差アレルギーはこれらに関係ありません。つまりアレルゲンを取り除くといったような対処ができないので、日々の生活の中で予防と対策を心がけることが重要になります。
寒暖差アレルギーの予防方法は

それでは寒暖差アレルギーかも?と思った時、どう対処したらよいのでしょうか。まずは毎日の生活の中で体調管理をしていくことが大切です。
体力をつけましょう
寒暖差アレルギーは、筋肉量の少ない高齢者や女性に多いとされています。毎日の生活の中で、体力をつけるための簡単な運動を取り入れていきましょう。30分のウォーキングからでも、基礎代謝をあげるためには効果があるといわれています。
体をなるべく冷やさないようにしましょう
温度差が激しいと症状が出やすくなるので、寒い日には体をなるべく冷やさない工夫が大切です。例えば、外出時にはマスクやひざ掛けを持ち歩くのが良いでしょう。血流をよくするために、足首や首を特に冷やさないようにするのも効果的です。
入浴時はシャワーではなくお風呂に浸かる
湯船にしっかりと浸かることで、身体の芯から温めることができるとともに、自律神経を整える効果も期待できます。忙しくても毎日湯船に浸かるようにしましょう。
食生活での予防法とは~栄養療法の観点から~

食事の面では、まず3食しっかりと摂ることが大切です。忙しいとつい朝食を抜いてしまいがち、というかたもいるかもしれませんが、特に朝は低体温になりやすいため、必ず食事を摂るようにしましょう。特に摂取することがオススメの食材・栄養素をご紹介します。
身体のエネルギーを作る「たんぱく質」
三大栄養素の1つとして、人が生きていく上で重要な栄養素であるたんぱく質。身体を動かす原動力にもなるため、しっかりと摂取しておきたいものです。
<たんぱく質を多く含む食品>
- 肉類(牛・豚・鶏など)
- 魚介類(魚・小魚・貝など)
- 卵類
- 大豆や乳製品
疲労回復にも効果あり「ビタミンB群」
たんぱく質をエネルギーに変える役割を持つ「ビタミンB群」も合わせて摂取しましょう。特にビタミンBは、長期間身体にとどめておけないため、こまめな補給が必要です。またビタミンB1やB2には疲労回復効果も期待できます。B1はうなぎや豚肉、B2はレバーや卵、納豆に豊富に含まれています。
冷えた身体を内側から温める食材
入浴などで外から身体を温めることも大切ですが、身体の中から温めることももちろん大切です。生姜は身体を温めてくれることは有名ですが、生姜以外にも身体をあたためてくれる食材は多くあります。下記を参考に、日々の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
- ショウガ
- ネギ
- にんにく
- 唐辛子
- 玉ねぎ
- かぼちゃ
- 鶏肉
- あじ
- さば
まとめ
いかがでしたか。もしかして寒暖差アレルギーかも!と思ったときは、ご紹介した対策や食事改善をぜひ試してみてくださいね。風邪との区別が難しくわからない場合は、病院で診断してもらうとよいでしょう。
また日々の食生活の改善が難しい場合は、栄養素をサプリメントや点滴で補充することも可能です。栄養療法に詳しい先生に相談してみましょう。日本オーソモレキュラー医学会の先生はこちらのサイトで検索できます。