私たち人間は出生と同時に、口腔を含めた消化管、皮膚、生殖器など身体のあらゆる場所で微生物との共生を開始する。特に、腸内細菌叢(腸内フローラ)のアンバランス(Dysbiosis)は、慢性炎症を基盤とする様々な疾患の原因となる。
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【国際栄養医学シンポジウム2022連動記事 第4弾】プラネタリーヘルスとしての腸内フローラ
2022年9月18日、19日の2日間で開催する「国際栄養医学シンポジウム2022(日本オーソモレキュラー医学会 第4回総会)」では、健康・栄養分野において活躍されている著名な講師陣をお招きし、多彩なプログラムをご用意しています。
さらに今回は、初の試みとなる日本オーソモレキュラー医学会ならびに点滴療法研究会の合同開催となります。
JSOMウェブメディアでは本学会の開催に先立ち、各講師の講演内容について順次ご紹介していきたいと思います!第4回目となる今回は、2日目・19日にご講演いただく田中 善先生の「プラネタリーヘルスとしての腸内フローラ」をピックアップし、ご紹介いたします。
プラネタリーヘルスとしての腸内フローラ
腸内フローラの代謝、免疫、各臓器間の通信、有用物質の産生という働きによって、私たち人間は腸内細菌と超生命体(Superorganism)を形成している。
私たちが実行可能なDysbiosisの対策としては、食事内容の検討(Prebiotics)、乳酸菌などの摂取(Probiotics)がある。これらの対策で改善が図れなければ、腸内フローラ移植も有効である。
腸内フローラがいかに人間の健康と病気の予防、生命の維持に重要であるかを解説する。
さらに、この腸内フローラは土壌菌、さらに地球上の有機的システムと一体化しているものと捉えなければならない。現在、奥山の破壊、里山システムの崩壊、水系の汚染、農薬、化学肥料による土壌菌の減少と生物多様性の減少などが人間や動物、植物といった地球上で共生するあらゆる生物の生命を脅かしている。
これからの私たち人間の健康には「人」と「地球」というシステム全体の最適化を目指す必要がある。このプラネタリーヘルスという視座において、私たちの健康を考える重要性を提案したい。
この活動を推進するため、プラネタリーヘルスに関する学際的研究を目指す学会を立ち上げた。さらに、奥大山に位置する鳥取県江府町を拠点とする「プラネタリーヘルス実践プロジェクト」を町、大学、企業の協力のもとに立ち上げつつある。
当日は、これらの最近の活動状況と今後の予定をご紹介したい。
※田中 善先生の講演は、9/19(月・祝)14:00より開始予定となっております。
※国際栄養医学シンポジウム2022へ参加ご希望の方は、こちらよりお申し込み下さい。
※講演プログラムの演題は配信日時点のものとなります。当日変更となる場合がございますので、その点ご留意いただきますようお願い申し上げます。
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