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子育て中でもできる!私が実践しているストレス緩和と睡眠対策

この記事の執筆者

真弓愛メディカルクリニック

皮膚科医・美容皮膚科医・美容内科医。

睡眠が大切であることは、きっと誰もが理解していることでしょう。しかしながら、忙しい毎日を過ごしている方、とりわけ子育て中の方にとって、睡眠の確保は難しい問題であることも事実です。

そこで今回は、2人の男子を育てている私自身が行っている睡眠対策およびストレス対策についてご紹介していきたいと思います。



<目次>

  1. はじめに
  2. 体の3大バランス
  3. アロマセラピーのすすめ
  4. アロマセラピーの実践
  5. 最後に

1.はじめに

“睡眠は大切”。これはおそらく誰もが理解していることです。しかし、忙しい人、その代表格でもある子育て中の女性(もちろんイクメン男性も)にとってはなかなか難しい問題でもあります。子育て中は、何事もいかに効率よく時短で行えるかが、睡眠時間や睡眠の質にも影響します。

私も現在、2人の男子を育てながら仕事をしていますが、日頃は周囲の有難いサポートを受けつつ、子ども達と一緒に栄養療法、漢方やCBDオイル、高濃度ビタミンCやNMNなどの点滴療法を取り入れています。今回は、それ以外に私が実践しているストレス緩和と睡眠の質向上に役立つ方法をご紹介させていただきます。

2.体の3大バランス

私たちの体は、体の働きを調整する「自律神経」、ホルモン分泌を司る「内分泌」、外部から進入する異物から守る「免疫」、これら3つの働きのバランスを保つことで健康を維持しています。そのバランスを保つために「食事(栄養)・睡眠・運動」は、基本かつ重要な役割を担っているわけです。

その中でも「睡眠」は、臓器の修復や「自律神経」「内分泌」「免疫」において、その日に生じた体内のあらゆる不具合をリセットし、翌日の活動に備える大切な整備の時間となります。

3.アロマセラピーのすすめ

私がおすすめしたいのは、他のことをしながらでも取り入れられるアロマセラピーです。アロマセラピーとは、植物から採取される精油(エッセンシャルオイル)を用いた「芳香(ほうこう)療法」で、皮膚に直接塗布したりマッサージする方法から、香りを拡散する器具を使用する方法、さらに手軽な取り入れ方としてティッシュやハンカチにオイルを1〜2滴垂らし枕元やデスクに置く方法もあります。

人間には視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感がありますが、嗅覚だけ伝達ルートが異なります。嗅覚以外の感覚は、まず大脳新皮質に情報が伝えられた後に大脳辺縁系に伝わる一方、嗅覚はダイレクトに大脳辺縁系(海馬・扁桃体・帯状回)へ伝わって感情や記憶を呼び起こします。

そして、さらにその「香り」の情報は、自律神経系や内分泌系を司る視床下部や下垂体へ伝わり、ホルモンの分泌などが促されることによってリラックス効果や安眠効果、痛みを緩和する効果などがもたらされると考えられています。最近ではベビーアロマや高齢者の認知機能改善のツールとしても活用されています。

4.アロマセラピーの実践

私は、子どもたちと一緒に使えるアロマオイルで、 夜の“睡眠”と朝の“覚醒”という2シーン(時間に余裕がある時は日中にも)、それぞれ異なる香りを楽しんでいます。

例えば、朝はささっとコットンに1〜2滴、レモンやローズマリー、グレープフルーツなど目覚めが良くなる香りを、夜はバスオイルや拡散器具を使ってベルガモットやカモミール、ラベンダー、サンダルウッドなどリラックス効果の高い香り、そして日中は手軽にロールオンできるタイプやスプレーを使ってシトラスやペパーミント、ジャスミン、オレンジといったリフレッシュできる香りを選んでいます。

夜はバスオイルの香りを子どもに選んでもらったり、香り当てクイズをしたり・・・。そうすることで、すぐ出ようとしていたお風呂も少し長めに湯船に浸かってくれるようになり、その日起きた出来事を聞いたり、親子で睡眠前からリラックス効果を高めることもできます。

また、アロマに含まれる香気成分「酢酸リナリル(Linalyl acetate)」は、日中の活動や心身の安定に欠かせない神経伝達物質であるセロトニン分泌を高める効果があると言われています。良質な睡眠に必須のホルモンであるメラトニン(別名:睡眠ホルモン)は、このセロトニンによってコントロールされており、日中に分泌されたセロトニンの量が多いほど夜に分泌されるメラトニンの量が増えます

クラリセージやプチグレン、ベルガモットなどは酢酸リナリルの含有量が多いと言われていますので、このようなアロマを選択してみるのもおすすめです。また、「これが好き!」と思った香りを選ぶと、よりリラックス効果が高いという研究もありますので、ご自身の直感で選んでみるのも良いかもしれません。

コロナの影響によりご自宅で過ごす時間が長くなったこの機会に、家事をしながら、仕事をしながら、子どもと遊びながら、是非アロマを取り入れてみてはいかがでしょうか。

5.最後に

昨年2021年、「ココロとカラダの“最適な美しさと健康”、そして“癒し”をデザインする」をコンセプトに、当クリニックの治療とともに「食事・睡眠・運動・癒し」などを合わせてご提案する医療複合施設「GRACIAS TAKAMATSU」をオープンしました。

県内外から多数のお客様にご利用いただいていますが、やはり新型コロナの影響により、先が見えない不安や暗黙の行動制限でストレスが溜まり、自律神s経が乱れがちな方も多くなっています。そんなお客様にもオーソモレキュラー療法や漢方療法を取り入れたドクターズカフェでは「食」を考えるきっかけに、そしてヒーリングフロアでは自分を癒し、ほっとリラックスしていただける場所になればと願っています。

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