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オーソモレキュラー在宅医療~栄養医療の最前線~

この記事の執筆者

医療法人社団ドミナントサウンド 汐入ぱくクリニック

在宅医療の現場は臨床の最前線であり、日常的に多くの栄養障害に遭遇します。在宅医療を受ける高齢者や緩和ケア患者は、身体機能の不可逆的な低下、複数の基礎疾患に伴う多数の服薬、経済的・社会的制約など多くの問題を抱えています。本講演では、栄養療法を行う上でのこれらの問題を解決する独自の工夫と、在宅終末期患者への栄養療法の効果と意義についてご紹介します。

オーソモレキュラー在宅医療 ~栄養医療の最前線~

筆者は10年来在宅医療に携わってきましたが、制限の多い中でも積極的にオーソモレキュラー医療を実践してきました。在宅患者はそもそもADLが低下しており、長期間の投薬による潜在的な副作用や、理想的でない食事の影響を強く受けています。適切な栄養治療を行うことで、症状の緩和、病状の安定化、短期間ではあるが自然な形での延命などの効果が得られます。治療にあたっては医療用サプリメントも用いますが、処方薬やドラッグストアで購入できる安価なサプリメントなどを組み合わせると、患者・家族の負担が軽減され治療が継続しやすくなります。また、点滴療法も在宅で実施しやすいように工夫すれば、安定した治療を続けることが可能になります。

本講演では個別の症例に基づきながら、以下の話題をご紹介します。

オーソモレキュラー医療に利用できる保険適応薬剤、在宅医療で遭遇した栄養障害性疾患、在宅におけるグルタチオン注射の工夫、マイヤーズカクテルの簡易的応用、マグネシウム補充の重要性、悪性腫瘍患者に対する緩和的オーソモレキュラー治療、重度褥瘡に対する補助治療 etc

どのようにして在宅の患者さんたちに適切なオーソモレキュラー医療を届けるかは、非常に重要な問題です。筆者が掲げる「オーソモレキュラー在宅医療」の手法は臨床の裾野を大きく広げる一助になると自負しています。本講演を通じて、皆様にオーソモレキュラー医療の社会的広がりの一端を感じていただければ幸いです。

※新井正晃先生の講演は、9/16(月/祝)11:20より開始予定となっております。

※「国際栄養医学シンポジウム2024」に参加ご希望の方は、こちら よりお申し込みください。

※講師の都合により内容に変更が生じる場合がありますことを予めご了承ください。

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