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お酒の上手な楽しみ方【後編】

筆者はお酒を飲むのが好きです。前回は「お酒とナイアシン」についてお話しし、ナイアシンの摂取により飲酒欲求が減る感覚を身を以て体感しました。と言ってもお酒は今でも飲んでいます。今のところお酒を完全に断つ予定もありません。

そのため、不謹慎ながら、いかに上手くお酒と付き合っていくかを考える上で「お酒を飲み過ぎてもどうにか翌日快適に過ごせないものか」と思案を巡らせました。その結果、以前よりアルコールに強くなりましたし、よりお酒を楽しめるようになりました。何故、若い頃よりたくさん飲んでも平気になったのか?その理由を自分なりに考えてみると、大きく分けて以下の3点が浮かびました。

①腸管の健全化
②アルコール代謝で消費される栄養素の補充
③肝臓での解毒能力をさらに高める

前回(『お酒を楽しむ方法【前編】』)は腸管の健全化に焦点を当ててお話ししました。
後編となる今回は ②アルコール代謝で消費される栄養素の補充、③肝臓での解毒能力をさらに高める についてお伝えしたいと思います。

お酒との付き合い方その2:アルコール代謝で消費される栄養素の補充

アルコールは肝臓で代謝されますが、その際に大量に消費される栄養素があります。その栄養素は下記の通りです。

  • ビタミンB群・・・特にビタミンB1、ナイアシン、葉酸
  • ミネラル(亜鉛、マグネシウム)など

実際、これらの栄養素をサプリメントから積極的に摂るようにしてからお酒を飲んだ翌朝の起き抜けの感覚が変わり、疲労感の軽減を実感しました。その中でもとりわけ個人的に効果を感じたのがマグネシウムです。以前はお酒を多く飲むとしばしば夜中に足がつることがありました。また、40代になると時折不整脈が出ることもありました。マグネシウムを飲み始めてからというもの、こうした症状は出なくなりました。

加えて、カルシウムには筋収縮のスイッチの役割、マグネシウムには筋弛緩のスイッチの役割があるために双方のバランスが大事だと言われています。この点に関してもマグネシウムの補充によってカルシウム・マグネシウム間のバランスが補正されたのではないかと考えられます。お酒を多く飲む場合、普段の食事だけではアルコール代謝に消費される栄養素を十分に摂取することが難しいので、サプリメントを上手に活用したいものです。

お酒との付き合い方その3:肝臓での解毒能力をさらに高める

栄養療法の一環として点滴療法を学んだ私は、歯科臨床で歯周病をはじめとする口腔領域の病態改善のために点滴療法を導入し、トレーニングも兼ねて日頃から自分自身に点滴を行っています。その中でもマイヤーズカクテル、グルタチオン点滴は積極的に行っていましたが、点滴した日の夜にお酒をたくさん飲んでも翌日残らないことを幾度となく経験しました。グルタチオンの前駆物質であるL-システインの点滴によっても、グルタチオン点滴と同様の効果を感じました。相性もありますが、個人的にはL-システイン点滴がより効いたように思います。

そして、私が最も効果を実感したのが血液オゾン療法(MAH:Major Autohemotherapy)です。

血液オゾン療法により様々な健康作用が期待されますが、特に血液循環の改善、抗酸化物質であり解毒の要でもあるグルタチオンの産生も促進されるので、アルコール代謝に有利に働く可能性があります。歯科臨床への血液オゾン療法導入のためのトレーニングとしてセルフ点滴を行っていた当初は、週に1〜2回ほどの頻度で行っていました。ミトコンドリアのATP産生が向上し、身体の底からエネルギーが満ち溢れるようで、まるで20代の頃の体力に戻った感覚さえ覚えました。また、血液オゾン療法を行った日はお酒をいくらでも飲めることに気付きました。かなりのアルコール量を摂取した翌朝も、何事もなかったかのような爽やかな気分で起床できたのです。

ここまでは私自身の個人的な体験談に過ぎませんが、実は点滴療法で“お酒に強くなる“体験をした患者さんがおられます。それは私のクリニックの患者さんで、彼女は歯周病予防のために定期的に点滴療法を行っていらっしゃいました。夜に同窓会を控えたある日、L-システインを配合した点滴を行ったところ、「同窓会に参加して、生まれて初めてお酒を美味しく飲むことができました!」「ほろ酔いになる楽しさがわかりました」と後日ポジティブな感想をお話しくださいました。

その患者さんは元々お酒を飲むと頭痛や動悸などが生じて悪酔いしてしまうタイプで、今までに一度も「お酒が美味しい」「酔うことが楽しい」と思ったことがなかったそうです。アレルギーなどの理由によりアルコールが飲めない方は別として、点滴療法はお酒を飲む人にとってアルコール代謝の一助になるかもしれません。

まとめ

前編後編と2回に分けてお話ししてきましたが、最後にこれまでの話をまとめてみましょう。お酒を楽しむためには以下のような方法が期待されます。

  • 腸管の健全性を保ち、肝臓の機能を最適に保つ
  • アルコール代謝で失われる栄養素を積極的に補充する
  • 点滴療法を用いて解毒能力をさらに高める

とはいえ私は決して“大量飲酒”を肯定している訳ではありません。お酒好きな私ですが、アルコールは基本的には生体にとって“毒”だと認識しています。仮に、上記の方法を励行してお酒がたくさん飲めるようになったとしても、糖化反応や脱水など生体に悪影響が生じることは避けられないと思います。

そうした意識を持った上で、普段から腸の健全化に勤しみ「今日はたくさん飲むぞー!」と限定的な状況で自分に合ったサプリメンテーション・点滴を活用しながら、お酒を飲んでいる最中も飲酒後も「快適さ」を維持することは価値のあることかもしれません。そうは言っても、本当に身体の健康を考えるのであれば、やはりお酒は飲み過ぎないに越したことはありません。かくいう私も冒頭で「お酒をやめる予定はない」ときっぱり宣言しましたが、時に控えながら今後もお酒と上手く付き合っていきたいと改めて心に決めた次第です。




※『お酒の上手な楽しみ方』は著者の体験に基づいた記事となります。効果については個人差があるため、サプリメント・点滴療法をご希望の方はオーソモレキュラー療法を実施している医療機関にてご相談されることを推奨いたします。実施医療機関はこちらより検索可能です。是非ご活用ください。




<参考文献>

  • 『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』(デイヴ・アスプリー著,ダイヤモンド社,2015)
  • 『「いつものパン」があなたを殺す:脳を一生、老化させない食事』(デイビッド・パールマター、クリスティン・ロバーグ著,三笠書房,2015)
  • 『「腸の力」であなたは変わる:一生病気にならない、脳と体が強くなる食事法』(デイビッド・パールマター、クリスティン・ロバーグ著,三笠書房,2016)
  • 『リーキーガット症候群:あなたのその不調の原因は腸の“漏れ”にあった! 』(トンプソン真理子著,Amazon Service International, Inc.,2015)
  • 『奇跡を起こす点滴でアンチエイジングーハリウッドセレブの間で大流行!ー』(柳澤厚生,主婦の友社,2017)
  • 『グルタチオン点滴でパーキンソン病を治す』(柳澤厚生,株式会社 G.B.,2014)
  • 『オゾン療法 第2版ー臨床の立場からー 』(ベリオ・ボッチ著,渡井 健男訳,丸善出版,2017)
  • Mechanisms of Action Involved in Ozone Therapy: Is healing induced via a mild oxidative stress?https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3298518/