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白金パラジウムによる間質性肺炎の新しい治療法の開発~改善例、研究例と関連させて~第三報:白金パラジウムによる抗酸化力

この記事の執筆者

桐生大学医療保健学部 栄養学科 人体構造機能学

白金パラジウムは抗酸化力に特に優れている。しかしながら完璧な抗酸化を行ってしまうと、外的要因を活性酸素(ROS)により破壊するために、逆に外的要因による生体への影響が高まってしまう可能性があります。そこで原著論文でも発表した内容ですが、白金パラジウムが適度な抗酸化力を有しているということと、4種の活性酸素すべてを除去する能力について今回は解説を行います。

活性酸素(ROS)について

ヒトの生命維持活動に欠かせない主要なエネルギー源はATPであり、酸素供給下で細胞のミトコンドリア内で産生されます。酸素は呼吸により体内に取り込まれ、その大部分はエネルギー産生に関与しますが、数%は活性化された酸素[ROS]に変化します。ROSは生体にとって功罪両面の作用を有しています。

すなわち、好中球において、細菌やがん細胞などを破壊する生体防御機構の一役を担っていますが、他方、悪性新生物をはじめとする様々な生活習慣病や老化とのかかわりも知られています。

現在、ROSには以下の4種類の存在が知られています。

①スーパーオキシド(O2-) ②過酸化水素 (H2O2) ③ヒドロキシルラジカル(・OH) ④一重項酸素(1O2)。

ROSの除去法について

近年、疾病予防や老化対策を目的としたROSの除去法等が国内外で検討されています。なかでも抗酸化成分を含む飲食物の摂取に関する研究報告は多くあります。

白金パラジウムは、ナノコロイド化した白金とパラジウムを含む清涼飲料水で、抗酸化作用が期待される飲料です。しかしながら、飲用による抗酸化作用については明らかにされていない点もありますが、白金パラジウムにおいては、4種のROSについて検討しました。

その結果、白金パラジウム含有清涼飲料水には4種のROSを除去する作用があることが明らかになりました。抗酸化作用のある物質は様々なものがありますが4種すべてのROSに対する除去能を保有する抗酸化物質は皆無です。<図1>

<図1>

ROSを除去するシステム

生体内には元来、ROSを除去するシステムが備わっています。そのシステムとして、以下の3種類の存在が知られています。

①スーパーオキシドディスムターゼ(SOD) ②カタラーゼ ③グルタチオンペルオキシターゼです。

SODはスーパーオキシドを過酸化水素に変換させ、さらに過酸化水素はカタラーゼによって水と酸素に変換して無毒化します。またグルタチオンペルオキシターゼは前述のメカニズムとは少し異なりますが過酸化脂質を無毒化します。

しかしながら、ヒドロキシラジカルと一重項酸素に関しては生体内に分解する酵素が存在しておらず、外的な抗酸化物質によって除去する必要があります。代表的な抗酸化物質としてはビタミンCやビタミンE、ポリフェノールなどがよく知られています。

しかしこれら抗酸化物質は個々のROSを除去することができたとしても、4種全てのROSを除去することは不可能です。白金パラジウムは、外的な因子として4種類すべてのROSを除去することが可能であることが明らかになりました。前述したようにROSは功罪両面の作用を有しています。白金パラジウムのROSの除去能力は濃度依存的に上昇しており、さらに極めて短時間のうちにROSを除去していることが確認できています。

すなわち白金パラジウムには特定の抗酸化力があるだけではなく、複数のROSを同時に除去する能力があることが推察できます。ROSは様々な生活習慣病の原因となることから、白金パラジウムの摂取は、適度な抗酸化作用がもたらされることが期待できるのです。

 

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