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[第2回総会 講演内容のご紹介]いまこそ、栄養の力を医療へ!

この記事の執筆者

医療法人回生會 みぞぐちクリニック

日本オーソモレキュラー医学会 第2回総会はWEB開催となりました。

配信に先立ち、溝口 徹先生(本総会会頭)にご講演テーマ『いまこそ、栄養の力を医療へ!』のポイントを伺いました。すでにお申し込みされた方、ご検討中の方も是非ご覧ください。

いまこそ、栄養の力を医療へ!

2020年夏、私たちは2回目の東京五輪を経験し、世界中のアスリートのパフォーマンスに酔いしれている・・・はずでした。1964年、東京五輪の年に生まれた私自身も例外ではありません。今回、運よく入手できた水泳決勝戦のチケット。「ついに日本選手の活躍を会場内で目の当たりにできる!」と心踊らせていました。しかし、新型コロナウイルスの発現によって世界は一変しました。

これまでの歴史を振り返ってみれば、人類は感染症との闘いを幾度となく繰り返してきました。人の体に備わっている免疫や炎症という防御システムも、これまで人命を脅かしてきた細菌感染に対する防御システムが中心だったことからも、感染防御が生命維持の基本であると伺えます。

昭和の時代でも多くの日本人の命が結核という病によって奪われていました。効果的な抗結核薬の登場によって克服したことは事実ですが、同時期に日本人全体の栄養状態が急激に改善したことも、結核罹患率や死亡者数の減少に関係しているとも言われています。

また、2000年から急速に注目されるようになったビタミンDの免疫に対する作用は、実は北米における黒人の結核罹患率および重症化率が白人と比較して高いことが研究の発端となりました。今回の新型コロナウイルス感染症においても、血中25(OH)VD3濃度が低いほど罹患率が高く重症化しやすいことが報告されています。北米では黒人患者の重症化が指摘されていますが、これもビタミンD3濃度と関係しているかもしれません。

オーソモレキュラー療法は1960年代から北米で始まった治療法です。食事やサプリメントを用いて体内に吸収される栄養素の量を意図的に操作することで病態を改善させるだけでなく、病気の予防やアンチエイジングなどを可能にするものでもあります。この原稿を書いている7月は、東京で過去最高の新型コロナウイルス感染者数を記録していて、今後さらに増加する可能性も否定できません。もし、このウイルス感染症が収まったとしても、毎年のように大流行するインフルエンザなどの身近な感染症は繰り返されます。

オーソモレキュラー療法は、目的とする病態の改善を試みた結果として自己の免疫を高めることにつながり、あらゆる感染症への積極的な対策にもなり得ます。人の体に備わっているあらゆる機能は栄養素の働きによって得られていることを正しく理解し、 今こそ医療分野において“栄養の力”を積極的に応用することが大切です。

本講演では、今回ご紹介した内容についてより詳しくお話しいたします。WEB開催という新たな試みの幕開けともなる第2回総会に、是非ともご参加いただければと思います。





※参加のお申し込みは下記より受け付けております。
https://isom-japan.org/seminar/application?uid=4k7KL1580479302

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