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新型コロナワクチン接種後症候群の現状と治療プロトコル

この記事の執筆者

鎌倉元気クリニック

一般社団法人日本オーソモレキュラー医学会 代表理事。鎌倉元気クリニック 名誉院長。 杏林大学医学部卒、同大学院修了。 医学博士。杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て、2008年より国際統合医療教育 ... [続きを見る]

新型コロナウイルス感染の切り札としてワクチン接種が2021年春に開始され、今や第7回目接種が行われています。私はこれまでにもワクチン副反応や後遺障害について解説してきましたが、厚労省の報告によれば、ワクチン関連の死亡が疑われる死亡例の報告は2,000人を超えています。しかし、これだけの数の死亡報告はあっても、国はワクチンとの因果関係は情報不足のために証明できないという立場を取り、危機感なく国民にワクチン接種を強力に推奨するという異常な事態が続いています。

ワクチン接種後症候群

現在接種が進められている新型コロナワクチンには様々な急性あるいは慢性の副反応が報告されています。本稿では、現在大きな社会問題になっているワクチン接種後症候群(ワクチン後遺症を含む)について取り上げます。

特にこれまで健康で過ごしていた人が、ワクチン接種後に倦怠感、慢性疲労、頭痛、ブレインフォグ、脱毛、息切れ、胸痛、動悸、うつ症状、しびれ、めまい、じんま疹、月経異常、歩行障害など様々な症状が長期に続くケースが増加しています。

しかしながら、これらの症状が明らかにワクチン接種後に生じていても、医療機関では理解不足のために十分なケアを受けられないのが殆どです。私が相談を受けたワクチン接種後症候群の事例を紹介します。

<事例>

中学1年生(12歳)男子。2021年9月に新型コロナワクチンを接種、その日は眠気が酷かった。翌日から強烈なだるさが始まり、クラブ活動はおろか、学校にも登校できなかった。目の前がもやもやとして集中力がなくなり、昼間に楽でも夕方になると突然酷い倦怠感に襲われた。3つの診療所や大学病院を受診したが原因は不明とされた。ワクチン接種の翌日から症状がでていると訴えているにも関わらず、少年を診察した医師たちは「ワクチンの副反応にこういう症状はない」と言って否定し、9ヶ月経っても国のワクチン副反応事例報告には登録されていない。少年は現在も学校を休学している。

米国で発表された「ワクチン接種後症候群の治療プロトコル」

このようなワクチン接種後に生じる様々な病状は世界中で問題となっています。そもそも米国の公衆衛生当局は新型コロナワクチン接種後の様々な障害についての認識はありません。

そうした中で2022年6月に米国の「新型コロナウイルス感染から人々の命を救い、パンデミックを抑える」ための救命救急医学専門家集団であるFLCCCアライアンス(Front Line COVID-19 Critical Care Alliance)から「ワクチン接種後症候群の治療プロトコル」が発表されました(図1)。

(図1)米国救命救急医学専門家集団FLCCCアライアンスによるワクチン接種後症候群の治療プロトコルのバナー

このプロトコルはFLCCCの12人の世界的に著名な専門医師らのチームによって提唱されました。プロトコル発表の1ヶ月前、リーダーであるポール・マリック医師(写真1)は私に詳細な治療プロトコル原案を送ってきて、意見を求められました。その内容は標準的な医療にこだわることなく、オーソモレキュラー栄養療法を含む様々な統合医療を駆使しています。

(写真1)ワクチン接種後症候群の治療プロトコールの制作リーダーであるポール・マリック医師

彼らはワクチン接種後症候群とその治療について「ケースレポートやまとまった事例や治療の報告がなく、これまでの経験などに基づいてアプローチをせざるを得ない。そのために、治療は各患者の症状や経過に従って個別化する必要があり、すべての患者が同じように治療に反応するわけではない。治療は、ある患者にとって命を救い、別の患者にとってはまったく効果がない場合もある。しかし、早期に治療を開始することが不可欠であり、治療が遅れると治療に対する反応が減衰する可能性がある。」と述べています。

ワクチン接種後症候群の治療の実際

ワクチン接種後症候群の症状や障害は様々であり、患者に合わせて治療を選択します。ファーストライン(第1選択)、セカンドライン(第2選択)、サードライン(第3選択)治療を表に示します(表)。なお、ファーストラインとセカンドラインは治療として優先度の高い順に並べてあります。各治療の詳細は日本オーソモレキュラー医学会、FLCCCのウエブサイトを参考にしてください。

ファーストライン治療
  1. 毎日の間欠的断食
  2. イベルメクチン
  3. 適度な運動
  4. 低用量ナルトレキソン療法
  5. ナットウキナーゼ
  6. アスピリン
  7. メラトニン
  8. マグネシウム
  9. メチレンブルー
  10. 光療法
  11. レスベラトロール
  12. プロバイオティクス/プレバイオティクス
セカンドライン治療
  1. ビタミンD/K2
  2. N-アセチルシステイン
  3. L-アルギニン
  4. オメガ3脂肪酸
  5. ブラッククミン
  6. 経口ビタミンC
  7. スペルミジン
  8. 非侵襲的脳刺激(NIBS)
  9. 高濃度ビタミンC点滴療法
  10. 行動変容療法、マインドフルネス療法、心理的サポート
サードライン治療
  1. 高圧酸素療法
  2. 全身振動療法(WBVT)
  3. クロロキン
  4. 低用量ステロイド療法

おわりに

日本では、健康な人がワクチン接種後2〜3日で死亡したとしても、国の専門家委員会では因果関係が不明と判断されています。ワクチンとの直接的な因果関係を立証しなければならないからです。ワクチン接種後症候群の診断も同様に因果関係を要求されますが、現実的に因果関係を示すことは難しいでしょう。患者あるいは弱者の立場に立つならば、少なくともそれまで健康であった人が死亡したりワクチン後遺症の照応が出た場合に「ワクチン接種によるものでないという根拠」がなければワクチン後遺症と診断するのが倫理的であると私は考えます。臨床試験中のワクチンであることから、不幸にもワクチン接種後症候群を被った人々に国の救済が早く届くことを願っています。

参考文献

FLCCCのワクチン接種後症候群の治療プロトコールhttps://covid19criticalcare.com/covid-19-protocols/i-recover-post-vaccine-treatment/

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