ログイン 会員登録

【国際栄養医学シンポジウム2022連動記事 第7弾】月経血幹細胞と再生医療:治療と細胞バンキングに関して

この記事の執筆者

神宮外苑Woman Life Clinic

自己紹介

月経血幹細胞治療を多くの先生方と一緒に患者様に届けたいと考えて診療しています。非侵襲的採取が出来る再 ... [続きを見る]

2022年9月18日、19日の2日間で開催する「国際栄養医学シンポジウム2022(日本オーソモレキュラー医学会 第4回総会)」では、健康・栄養分野において活躍されている著名な講師陣をお招きし、多彩なプログラムをご用意しています。

さらに今回は、初の試みとなる日本オーソモレキュラー医学会ならびに点滴療法研究会の合同開催となります。

JSOMウェブメディアでは本学会の開催に先立ち、各講師の講演内容について順次ご紹介していきたいと思います!第7回目となる今回は、1日目・18日にご講演いただく伊沢 博美先生の「月経血幹細胞と再生医療:治療と細胞バンキングに関して」をピックアップし、ご紹介いたします。

月経血幹細胞と再生医療:治療と細胞バンキングに関して

月経血幹細胞は、2007年にXiaolong Meng(アメリカ)らによって報告された、比較的新しい幹細胞です。この細胞の最大の特徴としては、月経血カップを用いて非侵襲的に細胞採取が行えることです。

神宮外苑WomanLifeClinicでは、『卵巣機能低下に対する自家月経血由来幹細胞の静脈投与』を提供しています。2020年、この治療は月経血幹細胞を用いた日本で初めての再生医療計画番号の受理となりました。

月経血幹細胞は、肝不全、糖尿病、脳卒中、筋ジストロフィー、心筋梗塞、アルツハイマー病、肺疾患、皮膚創傷、神経変性疾患等といった様々な疾患への効果も期待されています。

女性診療領域では、卵巣機能改善や子宮腔内注入による不妊治療分野での応用も行われており、とりわけ不妊治療への応用を多くの先生方と協創したいという思いから、月経血幹細胞臨床研究会を立ち上げました。

今後、症例を蓄積し、培養方法や治療の課題を共有していくことで、月経血幹細胞治療の可能性を皆様と一緒に広げていきたいと思っております。

また、未来の治療に繋がる新たな側面として、月経血幹細胞は非侵襲的採取が可能であり、繰り返しの細胞採取および細胞保存に対応しやすい特性から、細胞バンキングを行うのに優れた適性を持つ細胞であるといえます。

“人生100年時代”に起こりうる様々なライフイベントに備え、治療の選択肢が広がる可能性を視野に入れた2022年の新規計画として、当施設では株式会社ステムセル研究所と共同で、月経血幹細胞バンキング事業に取り組むことになりました。

株式会社ステムセル研究所は、民間さい帯血保管におけるシェア99.9%を有する国内有数の細胞バンキング企業で、2021年には日本初となる「さい帯組織保管サービス」も提供している細胞保管事業のパイオニアです。

月経血幹細胞バンキングが進むことによって、今後さらなる月経血幹細胞治療への応用の加速が期待されますので、保管におけるフロー等についても当日はご案内したく思います。

非侵襲的な採取が行える月経血幹細胞治療を国内外に広め、再生医療の発展に繋げていきましょう。





※伊沢 博美先生の講演は、9/18(日)14:00より開始予定となっております。

※国際栄養医学シンポジウム2022へ参加ご希望の方は、こちらよりお申し込み下さい。

講演プログラムの演題は配信日時点のものとなります。当日変更となる場合がございますので、その点ご留意いただきますようお願い申し上げます。

同じタグの記事を読む