ログイン 会員登録

うつを誘発?ファストフードの危険性

この記事の執筆者

SPIC Clinic

一般社団法人日本オーソモレキュラー医学会代表理事。スピッククリニック名誉院長。 杏林大学医学部卒、同大学院修了。 医学博士。杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て、2008年より国際統合医療教育センター所長。2011年国際オーソモレキュラー医学会殿堂入りし、2012年より国際オーソモレキュラー医学会会長。

目次

    忙しい毎日の中、どこでも手に入りやすく身近な存在であるファストフード。
    さて、今回はスペインで実施された研究結果を踏まえ、ファストフードとうつの関連性についてお話しします。

    スペインのナバラ大学サーベイランス(SUN: Seguimiento Universidad de Navarra)コホート研究が1999年12月から2007年1月まで行われました。この研究では、ナバラ大学にて8,964人を対象に食事とエネルギー消費のパターンについて調査・分析を実施しました。摂取食品は136品目に分類され、そのなかでもファストフード類(ハンバーガー、ソーセージ、ピザ)と市販菓子パン類(マフィン、ドーナッツ、クロワッサン、その他市販の焼き菓子)に焦点をあてました。そして調査中に新たにうつ病と診断された対象者あるいはうつ病の薬を服用し始めた対象者と食品の関連性を調べました。
    すると、調査開始時にファストフードや市販菓子パン類を多く食べている上位20%のグループには、“若者”“運動不足”等の特徴がありました。

    また、研究開始から6年が経過したころには493人がうつ病になりました。詳しく解析すると、ファストフードの摂取量が増えるほどうつ病発症リスクが上昇することが判明しました。そこで、ファストフードと市販菓子パン類を「不健康な食品」と一括して分析を始めた結果、「不健康な食品」を摂取している上位3分の1は、下位3分の1と比べると、うつ病を発症するリスクが49%高まることが明らかになりました。
    一方で、いわゆる「健康的な食品」(野菜、果物、ナッツ、豆類、魚、オリーブオイル)の摂取量についても検討しましたが、これらとうつ病との関連性は認められませんでした。
    研究チームは「ファストフードや市販菓子パン類には炭水化物とトランス脂肪酸が多く含まれていて、それらがうつ病の発症リスクと関係しているのでは」と推察しています。

    この記事についてより詳しい解説と根拠となる資料や文献は会員サイトでお読みいただけます。