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世界保健機構(WHO)が進める国際保健規則改訂の問題

この記事の執筆者

鎌倉元気クリニック

一般社団法人日本オーソモレキュラー医学会 代表理事。鎌倉元気クリニック 名誉院長。 杏林大学医学部卒、同大学院修了。 医学博士。杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て、2008年より国際統合医療教育 ... [続きを見る]

世界保健機構(WHO)はすべての人々の健康を増進し保護するため互いに他の国々と協力する目的で1948年に設立、現在194の国と地域が加盟しています。WHO憲章の健康の定義は『病気の有無ではなく、肉体的、精神的、社会的に満たされた状態にあることを掲げ、人種、宗教、政治信条や経済的・社会的条件によって差別されることなく、最高水準の健康に恵まれることが基本的人権である』として、広く知られています。

WHOの不可解な国際保健規則の改正案

コロナウイルス感染のパンデミックが始まったのを契機に、WHO<図1>は各国が批准している国際保健規則(以下IHR:International Health Regulations)を改正することを提案し、2022年1月に加盟国が合意、今年5月のWHO総会でIHR改正案を採択する予定になっています。

このWHOのIHR改正が世界各国で大きな問題になっています。提出された改正案は300以上の条文変更があります。そして、新たなパンデミックの発生時には後述するようにWHO事務局長が各国に対し国境の封鎖からワクチン開発の承認、配布まで指示できるなど、WHO事務局長の権限を強化しています。これまでWHOは各国へ公衆衛生上の対策を勧告する組織であったものが、各国に指示をし、条約を批准した国はそれにしたがうのが義務であるとしています。

<図1>世界保健機構(WHO)のロゴ

WHOの活動資金源の問題

私は各国がWHOに資金を拠出し、それを元にWHOが人類の健康のために国際的に活動をしているものと信じていました。ところが2021年のWHO財務報告書をみると、予算計画における資金提供のトップはドイツ(予算全体の17%)、2位アメリカ(12%)に続き、3位はビル&メリンダ・ゲイツ財団(10%)、4位はGaviアライアンス(6%)というワクチンの推進団体でした。Gaviアライアンスの資金の20%はビル&メリンダ・ゲイツ財団からでした。なお、日本の拠出金は全体の2%です。

この中で、2021年のWHOへの任意拠出金額の上位10カ国・団体を見ると<図2>、ビル&メリンダ・ゲイツ財団とGaviアライアンスの拠出金合計額はドイツの6億500万ドル(約900億円)を超えています。

<図2>2021年のWHOへの任意拠出金上位10ヵ国・団体

これらの団体は製薬会社ならびに出資者です。私はWHOが彼らから資金を受けていることによって、その政策や活動に影響を及ぼす、すなわち利益相反があるのではないかという疑念が起きます。WHOがわたしたちの健康よりも企業の利益を優先するようなことはあってはならない悪夢です。しかし、前回紹介したイベルメクチンが新型コロナウイルスのパンデミックの切り札とされながら、それを否定する見解をWHOに提言したリバプール大学のヒル博士の裏でビル&メリンダ・ゲイツ財団が動いていました。このような事実から、悪夢が現実である事は否定できません。

WHOの国際保護規則改正の裏を読む

2023年2月6日にワーキングチームから各国の意見を集めて作成された改正案が提出されました(図3)。意見を出したのは、アルメニア、バングラディッシュ、ブラジル、EU代表、アフリカエリア代表、インド、インドネシア、マレーシア、ナミビア、ニュージーランド、韓国、ロシア、スイス、アメリカ、ウルグアイであり、日本は意見を提出していません。

<図3>ワーキングチームから提出された国際保健規則改正案の表紙

たくさんの問題点からいくつかを抜粋して解説します。

  1. 第1条でWHOは加盟国に勧告を行う諮問機関であったが、これを「加盟国は勧告に従う義務がある」に変更しました。これは各国の主権を奪います。
  2. 第3条に記載された「本規則の実施は、人の尊厳、人権、基本的自由を十分に尊重するものとする。」を削除し、「本規則の実施は、公平性、包括性、一貫性の原則に基づき〜」と変更されています。これはインドからの提案であり、理由としてグローバルヘルスの構築とあります。わかりやすくいえば、パンデミックが起きたときは個人の基本的人権よりもWHOの指示(ワクチンやロックダウン)と管理が優先されるとも理解できます。
  3. WHOに、加盟国への健康診断、予防薬の証明、ワクチンの証明、接触者追跡、検疫、治療(ワクチン接種など)を義務づける権限を与える(第18条)
  4. WHOが誤報や偽情報とみなすものを各国に検閲させる権限を大幅に拡大する。

「国際保健規則改正」に併行して「パンデミック条約」締結が同時進行中

「パンデミック条約」はEU委員会が提唱し、2022年11月にドラフトが公開されました。そして今年5月に「国際保健規則改正」の採決が一緒に行われます。それぞれの内容は互いに補完しあい、また独立でも機能できるようになっています。さらにWHO参加国以外の利害関係者(例えば製薬会社や財団など)も活動の方向に意見を述べることができると明確に書かれています。

WHOの主導・調整機関としての中心的役割を強化、製薬会社に対してその医薬製品の開発、生産、生産容量拡大、流通および在庫に関して可能な限りインセンティブ(奨励金)を提供する、一方でワクチン被害者への補償は一定期間にのみ限定としています。そして、パンデミックの起源となった細菌やウイルスが特許に触れる場合に、法的に保護されることも示唆しています。

おわりに

もし、WHOの国際保健規則改正案が通った場合にワクチンの強制や治療法の限定が生じる可能性があります。すなわち、オーソモレキュラー栄養療法による治療を選択できなくなる可能性、さらにはオーソモレキュラー栄養療法がフェイクとWHOが判断した場合は取締りの対象となることも考えなければなりません。WHOの採決ではどんな大国も小国も同じ1票です。そして半数の賛成で可決されます。小国の1票を自分たちに有利に投票させるのは、ビル&メリンダ・ゲイツ財団であればできないことではないでしょう。このような話をすると「陰謀論」で片付けて、それ以上調べようとしない人も多いでしょう。しかし、少なくとも国際保健規則改正案で「人の尊厳、人権、基本的自由の尊重」が削除された事実から推測するならば、これは「陰謀」そのものであると私は考えています。

本稿の詳細についてはワールドカウンシルフォーヘルスジャパンのウエブサイトをぜひご覧ください

【参考】

ワールドカウンシル・フォー・ヘルスジャパンのウエブサイトhttps://wch-japan.org

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