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【水上 治医師インタビュー 後編】ビタミンC点滴と、ともに歩む

目次

    健康増進クリニック院長・水上治医師インタビュー記事<後編>
    後編では、国内がん治療の現状と水上医師が日頃から行っているがん予防をメインにお届けします。
    (前編はこちらより:https://isom-japan.org/article/article_page?uid=jFfHL1559191686)

    編集部:日本におけるがん治療の現状について、どう思われますか?


    水上:三大治療に加え、最近になってようやくオプジーボ(免疫療法)が仲間入りしましたが、適用はごくわずかなのが現実です。主軸はやはり三大治療であり、それ以外はたとえ先進治療であってもインチキ治療と呼ばれる傾向にあります。特に日本国内の風潮は、非常に保守的です。

    この流れを変えるには、点滴療法研究会や日本オーソモレキュラー医学会の方たちが地道に改革していく他はないでしょうね。ですが、壁はあまりに高く、現実にはまだまだ流れを変えるのは厳しいのでは、というのが率直な私の意見です。日本はアメリカの影響を受けやすいので、米国食品薬品局(FDA)がビタミンC点滴を認める報告をすれば、国内でも「アメリカの国立機関がそう言うのなら・・・」と意識が変容してくるかもしれません。

    また、新たな治療の選択肢の一つとして、CAR-T細胞療法というものも出てきました。一種の遺伝子治療です。これが健康医療保険に登場してくるでしょう。ですが、サイトカイン放出症候群(CRS)とCAR-T細胞関連脳症症候群という重い副作用により、少なからず死者が出ています。免疫が下がり自己免疫疾患になりやすくなるのが大きな要因です。

    私はどんな最新のがん医療でも、副作用で死なせるのは嫌です。安全性が確認されていなければ患者さんには使用しません。こうした意味でVC点滴は、担当の医師が調整しながら行えるとても安全な治療です。VC点滴のような安全な治療を今後も大切に続けたいと思っています。一方で、マスコミの過剰とも言える報道で世間から注目されている医療が、あまりにも過大評価されている気がしてなりません。ここで一つ殻を破り、標準治療にその患者さんに合う治療をプラスするといった寛容な考えが受け入れられることを切に祈るばかりです。


    編集部:ご自身が日頃から行っているがん予防はありますか?是非お聞きしたいです。

    水上:実は私の家系は元々がん家系で、男性陣はみんながんです。ですので、これまでお話ししてきたことは、全く他人事ではなく、「次は自分の番ではないか?」と日々ドキドキしているのが本音です。がん家系の流れに抗うために、びっくりされるかもしれませんが、週に1度100gのVC点滴を行っています。


    編集部:100gですか。すごい量ですね!

    水上:今日できたがん細胞を週1回のビタミンC点滴で予防する。そういった心持ちで続けています。実感としてはまず、風邪を引かなくなりました。覚えている限りでは点滴を始めてから、インフルエンザには一度もかかっていません。それと個人差はあるかもしれませんが、私の場合はシミも目立たなくなったと感じています。看護師にもシミが薄くきれいになりましたね、と言われましたよ。
    それに、自分自身が打っていることで、実際の体験談としてお伝えができるので、患者さんに安心していただく意味でも大切かと思っています。


    編集部:目の前にがん予防を考えている人がいます。どのくらいの量のビタミンC点滴を推奨されますか?                                                                                                                                                                                               

    水上:もちろん多いに越したことはないですが、予防の観点からいえば月1回のビタミンC点滴25gでもだいぶ違ってくるのではないでしょうか。ビタミンC点滴を定期的に受けているグループとそうでないグループとでは、おそらく発がんリスクも相当変わってくると思います。


    編集部:もしご自身ががんになったら、どういった治療を選択すると思いますか?

    水上:悩みますね。患者さんに叱られるのですが、私は定期検診を受けていません。しかし、末期がんでみつかるのはどうにか避けたいものです。ステージⅣの進行がんがみつかったとしたら、標準治療もできない可能性があります。こう言ったら大げさですが、ビタミンCにはこれまで命を懸けてきました。ですので、心から信頼しています。初期がんであれば、まず標準治療を選択するかもしれませんが、進行がんでみつかったら、ビタミンC点滴メインで行うでしょうね。


    編集部:どのくらいの頻度で行いたいですか?

    水上:おそらくどなたも賛同してくれないと思いますが、私の回答は“毎日”“24時間”です。

    その間ずっとがん細胞を殺していることになるので、我ながらいい方法だなと。それとも過酸化水素が増えすぎて体が悲鳴を上げるのが先でしょうか。それも実験してみないとわからないですね。言わずもがな、まだ誰もこんなことはしていないので、自分ががんになったら実験台になろうかなと思っています。それだけビタミンCに対する私の信頼は厚いのです。
    何といっても天然の抗がん剤ですから。もし、それで進行がんが消えたなら、その時は柳澤厚生先生と連名で論文を出したいですね。


    編集部:ビタミンC点滴についてお話しいただきましたが、最後に水上先生から読者に伝えたいことはありますか?

    水上:これは私の予想ですが、オーソモレキュラーの生みの親であるライナス・ポーリング博士は、天才であるが故に理論ではなく、直感で風邪やがんへの有効性を発見したのではないかと思っています。そして私はポーリングから多くのことを学びました。私は原点である彼へ「ありがとう」と伝えたいです。かの有名なアインシュタインと並び、彼のことを「20世紀最大の化学者」と呼ぶ人も少なくありません。

    ポーリングについては色々と調べたのですが、こんなエピソードがあります。

    彼は、前立腺がんを患い90歳過ぎで亡くなっています。ポーリングはビタミンCを毎日20g飲んでいたため、「ビタミンCを飲んでいてもがんになったじゃないか!」と批判されました。それに対する彼の言葉に私は感動しました。彼はこう述べたのです。

    「私ががんになったことで、巷では色々と言われています。ですが、私は確信を持って申し上げます。もしビタミンCを飲んでいなかったら、私の生存曲線は20年下がっていたでしょう。」

    私から付け加えますと、当時のアメリカ人男性の平均寿命は、今よりも低く、おそらく70前半ほどと思います。それを踏まえた上で彼の言葉を聞くと、より感じるものがあります。そして彼は最期まで頭が冴えていたようです。これには是非私もあやかりたいですね。


    編集部:水上先生が“第二のポーリング”になられることを期待しています。

    水上:いやいや、そうなったら私はもうライナス・ポーリングになってしまいますよ!