2016年、東京大学医科学研究所に白血病で入院し、治療中に敗血症を起こしかかった患者に対し、IBMの人工知能(AI)「ワトソン」が改めてその患者の診断を行った。そして、別の化学療法薬を提案し、提案通りの治療に変更したところ、同患者は回復して無事退院に至った。
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【国際栄養医学シンポジウム2022連動記事 第1弾】統合医療とは?
2022年9月18日、19日の2日間で開催する「国際栄養医学シンポジウム2022(日本オーソモレキュラー医学会 第4回総会)」では、健康・栄養分野において活躍されている著名な講師陣をお招きし、多彩なプログラムをご用意しています。
さらに今回は、初の試みとなる日本オーソモレキュラー医学会ならびに点滴療法研究会の合同開催となります。
JSOMウェブメディアでは本学会の開催に先立ち、各講師の講演内容について順次ご紹介していきたいと思います!第1回目となる今回は、2日目・19日にご講演いただく川嶋 朗先生の「統合医療とは?」をピックアップし、ご紹介いたします。
統合医療とは?
――わずか10分で2千万件もの論文を検索してしまう驚異。
人の手なら最低でも2週間はかかるであろう作業だが、これをAIはあっという間に達成してしまった。チェスや囲碁などでAIが人間に勝つのは当たり前の時代となったが、医学の領域でも、AIが日本最高峰の東京大学に勝利したと言っても過言ではないだろう。
医療費は拡大の一途をたどり、わが国を破綻に導く可能性もある。
しかしながら、AIの台頭でそうした懸念は一遍に吹き飛んでしまうかもしれない。根拠に基づく医療(EBM)は、人間からAIに取って代わられ(まさに代替医療)、それに携わる医師は不要となって失業する日が来る可能性も出てきた。
すると、医者の存在意義は一体どうなるのだろう?
人口構造が変化し、1970年頃までは20%程度だった50歳以上の割合が急激に増加している。2060年には50歳以上は60%(65歳以上は40%)程度になると試算されている。
今、「人生100年時代」を迎え、高い医療水準と医療技術で治す医療(EBM)から、高い幸福度やQOLを実現する“癒す医療”が求められている。
そして、これら全てに対応するのが統合医療である。統合医療は、西洋医学と補完代替医療を単純に組み合わせたものではない。
統合医療とは「個人の年齢や性別、性格および生活環境、さらには個人が人生をどう歩みどう死んでいくかまで考え、西洋医学、補完代替医療を問わず、あらゆる療法からその個人に適したものを見つけ、提供する“受診側主導医療”」である。
さらなる詳細については、当日に述べさせていただく。
※川嶋 朗先生の講演は、9/19(月・祝)15:30より開始予定となっております。
※国際栄養医学シンポジウム2022へ参加ご希望の方は、こちらよりお申し込み下さい。
※講演プログラムの演題は配信日時点のものとなります。当日変更となる場合がございますので、その点ご留意いただきますようお願い申し上げます。
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