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ご挨拶

飯塚 浩

一般社団法人日本オーソモレキュラー医学会
理事
臨床CBDオイル研究会
代表

「国際栄養医学シンポジウム2025」開催にあたって

2025年9月14日・15日に開催される「国際栄養医学シンポジウム2025」において、大会長を務めさせていただくことになりました。一言ご挨拶申し上げます。

私も、多くの臨床医と同様に、目の前の患者さんを少しでも楽にしたいという思いで30余年にわたり治療に取り組んでまいりました。 専門であるメンタル疾患の治療に専心する中で、いつしか慢性疾患全般に対応する機会が増えてきました。

思うにメンタル疾患、糖尿病、がん、認知症、心血管疾患、歯周病、花粉症、アトピー性皮膚炎、自己免疫疾患、線維筋痛症などの慢性疾患や不調は、 共通のベースをもっており、どこから切り込もうとも根治的な治療は他に良い形で波及します。 近年、多くの専門家の努力により、慢性疾患治療は目覚ましい進歩を遂げています。 本シンポジウムでは「慢性炎症」をキーワードに掲げ、明日の臨床に直結する治療的視座を提供したいと考えています。

さらに一歩踏み込み、慢性炎症の予防につながる食習慣の重要性についても、深く考える場を設けたいと思います。 戦後、日本におけるがんや認知症の増加は、高齢化の進行だけでは説明できない急激なカーブを描いています。 この状況を踏まえ、いま私たちが考えるべきことは、「20年後の日本がどうなるか」ではなく、 「20年後の日本をどのようにしたいのか」、そして「その実現のために何をするべきか」ではないでしょうか。 その未来図に向けて必要な知識を整理し、共有し、広めていきましょう。

本シンポジウムのテーマは

「未来を創る慢性炎症戦略 〜統合医療と食習慣でデザインする20年後の世界〜」

といたしました。

日本人の健康の基盤をなす食習慣は、敗戦により大きく損なわれ、その影響が今も続いています。 これを正し、次世代により良い形で引き継ぐことこそ、健康に携わるプロフェッショナルである私たちのミッションだと考えています。

本シンポジウムでは、オーソモレキュラー医学を含めた幅広い分野の臨床家や研究者、企業、教育者、政治家の皆さまにお集まりいただき、 日本人の健康を取り戻すための具体的なアクションを共に模索したいと考えています。

ご参加を心よりお待ち申し上げます。