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オーソモレキュラー医学ニュースサービスー日本語版

国際版編集主幹Andrew W. Saul, Ph.D. (USA)
日本語版監修柳澤 厚生(国際オーソモレキュラー医学会会長)
溝口 徹(新宿溝口クリニック)
姫野 友美(ひめのともみクリニック)
北原 健(日本オーソモレキュラー医学会理事)
翻訳協力Wismettacフーズ株式会社ナチュメディカ事業G

* 国際オーソモレキュラー医学会ニュース<日本語版>は自由に引用・配信ができます。引用の際は必ず引用元「国際オーソモレキュラー医学会ニュース」とURL(https://isom-japan.org/)を記載してください。

医学的無知がもたらすコロナウイルス患者の大量死

目次

    論評: W. Gifford-Jones, MD(カナダの著名な医師)

    (OMNS、2020年10月20日)

    病人の治療において、医学の父であるヒポクラテスはこう忠告しました-「何よりもまず害を与えてはならない」。残念ながらコロナウイルス感染症患者には、この大切な原則に従った看護が行われていません。愛する人をガンなどの病気で失うことはいつの世も悲痛ですが、コロナウイルスの大流行で命を失うことは、もしそれを防ぐことができた場合、許されることではなく、罪のない人の大量死にもつながります。こうした事態が生じていることの原因として、歴史の無知、偽善行為、医師に対する代替医療教育の欠如のほか、高濃度ビタミンC点滴による医療上の救命効果に対する閉鎖的な考え方というものがあります。

    私は、人生であの出来事がなかったら、この記事を書くだけの知識はなかったでしょう。74歳のとき深刻な心臓発作で死にかけ、コレステロールを下げる薬を飲まないと数年の命だと医師に言われました。幸運にも私はその数年前、2度もノーベル賞を受賞しているDr. Linus Paulingと対談し、冠動脈疾患のリスク低下におけるビタミンCの重要な役割について教えてもらっていたのです。

    私が人生で最も重要な決断を一つ下したのはこのときです。大手製薬会社を信じるより、ビタミンCを1日10,000 mg摂ることにしました。ただ、Paulingは立派な化学者ですが医師ではなかったので、ビタミンCに関する彼の発言が正しいのか不安でした。しかし、そのわずか数年後、英国の研究者であるDr. Sidney Bushが、ビタミンCにアテローム性動脈硬化を好転させる可能性があることを証明し、私が正しい決断をしたことがわかりました[1]

    それから22年経った今、コレステロール低下薬を飲まなければ数年の命と私に告げていた医師たちはこの世におらず、私は97歳でまだ生きています。ビタミンCが心血管系にもたらす効果をこうして経験した私は、ビタミンCの抗感染作用をはじめとする医療上の効果、とくに、ウイルス性・細菌性の疾患による死者をビタミンCで減らすことができる方法に興味を持つようになりました。

    Klennerは、高用量のビタミンC投与によって他のウイルス性疾患、たとえば髄膜炎、肝炎、麻疹、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)、肺炎、帯状疱疹、さらには毒を持つガラガラヘビの咬傷までも治る可能性があることを、一連の研究で示しています[2-4]。それ以来、他の研究者たちによっても、高濃度ビタミンC点滴でうまく治すことができないウイルス性疾患はない、と報告されています。

    しかしKlennerは、同僚たちとの人気争いには勝てませんでした。苛立った彼はこう書いています。
    「アスコルビン酸を使うよりも患者が死ぬのを傍観する医師もいるだろう。彼らの考え方には限界があり、その中でアスコルビン酸は単なるビタミンに過ぎないのだから。」

    あれ以来、医療での閉鎖的な考え方が、カナダだけでなく世界中でコロナウイルス等の疾患による何千もの死をもたらしています。ビタミンCはただのビタミンだと誤解されているからです。しかし、ビタミンCがウイルス性疾患にも細菌性疾患にも立ち向かう抗感染作用の強い栄養素であることは証明されています。

    感染症は体内で細胞の激しい炎症反応を引き起こすため、結果的にビタミンCの量が減ってしまいます。さみしい道で吹雪に巻き込まれ、ガソリンが足らなくなるようなものです。人間の場合、白血球が感染症と闘うためにはビタミンCが必要です。ビタミンCを毎日摂っていない人は、白血球がビタミンCを失うことになり、これは銃の弾が切れるのに似ています。

    あまり知られていませんが、ほとんどすべての動物は体内でビタミンCを作ります。人間は、大昔に遺伝子変異によってその能力を失ってしまいました。例えば犬は、ビタミンCを1日5,000 mg生成します。人間は1日90 mg摂れば良いとカナダ保健省は主張しています。しかし、犬は感染症に罹ると自動的に生成量を増やし、その量は1日20,000 mgに至るのです。

    コロナウイルスの大流行の中、私は保健省の高官や、テレビのキャスター、政治家、医療従事者の話に耳を傾けてきました。人との距離をとること、手を頻繁に洗うことの重要性は誰もが口にしていましたが、体の免疫力を高める上でビタミンCとビタミンDが有益であることに触れていたのは、私が聞いた中でたった1人でした[5]。高濃度ビタミンC点滴で命を救える可能性に至っては、誰の説明も耳にしたことがありません。

    Dr. Lendon H. Smithの「Clinical Guide to the Use of Vitamin C(ビタミンCの使用に関する臨床ガイド)」にはFrederick Klennerの臨床経験が概述されており、ビタミンCで多種多様な疾患がいかに治るか、豊富な知識が得られます。ビタミンCの処方量が十分でないと治療がうまくいかない可能性についても説明されており、こうした医療の情報を誰でも読めるようになっています[6]

    もし家族がコロナウイルス感染症で命を落とし、医師も病院もビタミンC点滴の実施を拒んでいた場合、私なら異議を唱えて裁判で争うだろう、と前に書いたことがあります。高用量でのビタミンC投与が命を救うことは歴史的に証明された抗しがたい事実であるため、私が勝つでしょう。

    ビタミンCにはまつわる偽善行為は信じがたいものであり、「医学会は、ビタミンCの効果を裏付ける厳格なエビデンスを求める一方、それを否定する薄弱なエビデンスを受け入れている」とDr. Linus Paulingはこぼしていました。私がPaulingと対談したときからほとんど何も変わっていません。こうした欠損の原因が、科学的な事実の受入れを拒む医療専門家の考え方にあることは明らかです。コロナウイルスの大流行中、それによってどれだけ無用な死がもたらされたか、我々が知ることはないでしょう。

    1年前に私はジャーナリストとして招かれてオーソモレキュラー医学ニュース配信サービス(OMNS)のメンバーとなりました。OMNSは著名な医師、教授、研究者で構成された国際的な編集委員会です。私は、複数のウイルス感染症の治療をするならどんな方法を用いるか、数カ月前にメンバー全員に質問してみました。圧倒的に多かったのは「高濃度ビタミンC点滴療法」という回答でした。OMNSでは、ビタミンC点滴療法の成功例として医師による22の症例報告を公表しています[7]

    2月以来ずっと、中国の研究グループによってビタミンC点滴療法に関する二重盲検試験が複数行われています。一方のグループがビタミンC点滴を受け、他方のグループ(対照群)はプラセボを受けるという試験です。一部の試験はすでに完了しており、ビタミンC点滴のほうがプラセボより多くの命を救うという結果が得られています[8]


    「上海にある瑞金病院の救急科長であるDr. Enqiang Maoによると、彼の研究グループは中程度~重度の新型コロナウイルス感染症患者約50人に対して高濃度ビタミンC点滴を用いた治療を行いました」

    「高濃度ビタミンC点滴の投与期間は7~10日間で、投与量は、中程度の症状なら10,000 mg、それより重症なら20,000 mgとしました」

    「ビタミンC点滴を受けた患者全員に改善が見られ、死亡者はありませんでした」

    「高濃度ビタミンC点滴治療を受けたどの患者からも、副作用の報告はありませんでした」

    (Richard Cheng, MD, PhDによる上海からのレポート)http://orthomolecular.org/resources/omns/v16n12.shtml

     

    こうした最近の研究は称賛に値するものですが、その1つにも不備はありました。報告によれば、中程度の感染症については全ての患者に特定用量を投与し、もっと重症の場合はそれより多い量を与えたということでした。しかし、死亡した患者は、それまでに多いほうの量が与えられていませんでした[9]

    この問題を見れば、Dr. Linus PaulingとDr. Frederick Klennerが力説していた全てのことがわかります。Paulingが批判者たちに言ったように、「用量が大事!」であり、Klennerが主張したように、「感染症の種類によっては用量を大幅に増やすことが必要」なのです。アスピリンを半錠飲んでも片頭痛は治らないことは誰でもわかります。

    もっと気がかりなニュースもあります。中国の研究者たちが結果の公表に苦労しているというのです。北米ではビタミンC点滴療法を用いた医師たちが権力者の嫌がらせを受けているという情報も耳にしました。それでも続けるなら開業医の資格を失うと脅されている人もいるそうです。

    カナダや米国の一部で何が起こっているのか、その最新情報を得るために私は何人かの感染症専門医、保健省高官ならびに大学病院と連絡を取り、以下の簡単な質問をしました:「コロナウイルス感染症の治療にあたり、あなたはビタミンC点滴の指示をしていますか? していない場合、実際に指示している人のことをご存知ですか? また、末期症状の患者にビタミンC点滴を行っていない場合、なぜそうした状況となっているのでしょうか?」

    これは時間のかかる宿題だとわかりました。多くの人は、折り返し連絡すると返事をくれましたが、それきりです。そうした人たちはビタミンC点滴療法を用いておらず、それについて誰にも知られたくないと思っている、という結論しか私は下せませんでした。また、「自分のところの感染症専門医に問い合わせた結果、コロナウイルス感染症の治療に高用量ビタミンC投与療法を用いていないことを確認した」という回答もありました。

    コロナウイルス感染症で死亡した患者について、ビタミンC点滴療法の指示がなされていたと回答した保健省高官が一人もいなかったことは衝撃的でした。

    また、世界的に優れた病院の一つであるジョン・ホプキンス大学の反応にも驚きました。学生に対するベッドサイド教育の有用性を最初に紹介したのはこの病院の高名な教授たちであり、コロナウイルスの大流行中、彼らはコロナウイスによる死者数報告の権威とみなされました。だから、「我々は臨床試験も、COVID 19の治療法としてのビタミンC投与も行っていない」という回答を受け取ったときはショックでした。私が学生として、その後には外科実習生として、何年も過ごしたハーバード・メディカルスクール(ハーバード大学医学大学院)からは、返事さえありませんでした。

    この先どうなっていくのでしょう。中国での研究結果によって論争を終わらせることはできそうになく、このウイルスによる患者の無用な死が続くでしょう。私が望んでいたのは、感染症のエキスパートか保健省の高官が一人でも、知的好奇心を持って「高濃度ビタミンC点滴で命が救える可能性はあるのだろうか」と質問してくれることでした。それがなかったことが残念でなりません。これを医療無知と呼ぶ人もいるでしょうし、医療過誤と呼ぶ人もいるでしょう。もし愛する人が亡くなったなら、それは殺人と呼ばれ、最後は裁判所ですべての事実が確認され大量殺人の判決が下るでしょう。

    我々は今、独特な状況にあります。「戦争は将官たちに任せることがあまりにも重要」という言葉があります。コロナウイルスで経済が混乱していることもあり、北米でこれほど多くの人が罹患した今はこの災禍を医療関係者に委ねることが極めて重要なのかもしれません。

    今こそ政府は、国内の医学校でビタミンC点滴療法の試験を行うよう求めるべきです。患者の不足はありません。国内の大学には科学の才能ある人材がいます。ビタミンCは安価であり、合併症を生じることはまずありません。ビタミンCで人が死んだことはないのです。それに、こうした研究は短時間でできるものであり、何千もの患者を必要とするものでもありません。

    この機を掴んで無数の命を救ってくれるのは誰でしょう?

    (シンジケート・コラムニスト(複数のメディアに同時配信されるコラムを書いているコラムニスト)のW. Gifford-Jones, MD(別名Kenneth Walker, MD)は、ハーバード・メディカルスクール(ハーバード大学医学大学院)を卒業、マギル大学、ロチェスター大学、ハーバード大学医学大学校で外科実習を行った経歴があり、現在も活動家である。ホームページ: http://www.docgiff.com

     

    コロナウイルス感染症に向けたビタミン療法についてさらに詳しく知りたい場合、http://orthomolecular.org/resources/omns/index.shtmlにアクセスすれば、数十もの記事を無料で見ることができます。フランス語やスペイン語、ドイツ語、アラビア語、イタリア語、韓国語、中国語、ノルウェー語で読めるようになっている記事も多く、日本語に翻訳したものはhttps://isom-japan.org/top_afterで見ることができます。

     

    <参考文献>

    1. Bush SJ (2010) 700 Vitamin C Secrets.(ビタミンCの700の秘密) Northampton, England: Direct Print on Demand Ltd. ISBN-13: 978-0956651990; ISBN-10: 0956651992 978-0956651990.
    2. Klenner FR. (1949) The treatment of poliomyelitis and other virus diseases with vitamin C.(ビタミンCを用いたポリオなどのウイルス疾患の治療) South Med J, 111:209-214. 
      https://www.seanet.com/~alexs/ascorbate/194x/klenner-fr-southern_med_surg-1949-v111-n7-p209.htm
    3. Klenner FR. (1951) Massive Doses of Vitamin C and the Virus Diseases. Presented in the Fifty-second Annual Meeting of the Tri-State Medical Association of the Carolinas and Virginia, held at Columbia, February 19th and 20th, 1951.(ビタミンCの大量投与とウイルス疾患: 1951年2月19~20日にコロンビア州で開催されたノースカロライナ・サウスカロライナ・バージニア三州医師会の第52回年次総会での発表)
      https://www.seanet.com/~alexs/ascorbate/195x/klenner-fr-southern_med_surg-1951-v103-n4-p101.htm
    4. Saul AW. Hidden in Plain Sight: The Pioneering Work of Frederick Robert Klenner MD.(目の前の隠れた事実:Frederick Robert Klenner, MDの先駆的研究)
      http://www.doctoryourself.com/klennerbio.html
    5. Dr. Fauci recommends vitamin C and D for Covid-19.(Dr. Fauciが新型コロナウイルス感染症にビタミンCとビタミンDを推奨)
      https://www.insider.com/fauci-takes-recommends-vitamin-d-and-c-supplements-immunity-boost-2020-9
    6. Smith, LH. Clinical guide to the use of vitamin C: The clinical experiences of Frederick R. Klenner, M.D..(ビタミンCの使用に関する臨床ガイド:Frederick R. Klenner, M.D.の臨床経験) Portland, OR: Life Sciences Press, 1988. Originally titled: Vitamin C as a fundamental medicine: Abstracts of Dr. Frederick R. Klenner, MD's published and unpublished work.(最初のタイトル: 基本的な薬としてのビタミンC:Dr. Frederick R. Klenner, MDの公表論文・未発表論文の要旨) ISBN 0-943685-01-X. Reprinted 1991, ISBN 0-943685-13-3. 
      http://www.whale.to/a/smith1988.htmlor https://www.seanet.com/~alexs/ascorbate/198x/smith-lh-clinical_guide_1988.htm
    7. Saul AW, Doctor X. (2020) Vitamin C Treatment of COVID-19: Case Reports.(新型コロナウイルス感染症のビタミンC療法:症例報告) Orthomolecular Medicine News Service. 
      http://orthomolecular.org/resources/omns/v16n47.shtml
    8. Holford P (2020) Vitamin C Cuts COVID Deaths by Two-Thirds.(ビタミンCを使えばコロナウイルス感染症の死者は3分2減らせる) Orthomolecular Medicine News Service. 
      http://orthomolecular.org/resources/omns/v16n50.shtml
    9. Cheng RZ. (2020) Preliminary Report of Chinese High Dose Vitamin C for Covid-19 Treatment Studies.(新型コロナウイルス感染症治療に高用量ビタミンC療法を用いた中国の研究の予備報告) Orthomolecular Medicine News Service. http://orthomolecular.org/resources/omns/v16n42.shtml

    (この記事に表明されている意見は著者の意見であり、必ずしもオーソモレキュラー医学会ニュース配信サービス(OMNS)の編集審査委員全員の意見とは限りません。OMNSは様々なテーマに関する論考を歓迎します。)