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オーソモレキュラー医学ニュースサービスー日本語版

国際版編集主幹Andrew W. Saul, Ph.D. (USA)
日本語版監修柳澤 厚生(国際オーソモレキュラー医学会会長)
溝口 徹(みぞぐちクリニック)
姫野 友美(ひめのともみクリニック)
北原 健(日本オーソモレキュラー医学会理事)
翻訳協力Wismettacフーズ株式会社ナチュメディカ事業G

* 国際オーソモレキュラー医学会ニュース<日本語版>は自由に引用・配信ができます。引用の際は必ず引用元「国際オーソモレキュラー医学会ニュース」とURL(https://isom-japan.org/)を記載してください。

Andrew W. Saul 編集長よりご挨拶

オーソモレキュラー医学ニュース配信サービス<日本語版>の幕開けをお喜び申し上げます。

オーソモレキュラー医学ニュース編集長
Andrew W. Saul

数十年間にわたる医師達の報告書と臨床試験はビタミンの大量投与の有用性を支持しています。効果が見られるのは大量投与の場合であり、米国推奨食事許容量(RDA)の1,000倍に相当する用量のこともあります。投与量が治療成果に影響する事は医学では基本です。しかし、これは医薬品では認められていますが、ビタミン療法では認められていません。多くのビタミンに関する研究は低投与量で行われているために、良い結果が得られません。高用量でビタミンを投与した研究のみが一様に優れた結果を報告しています。最も高用量のビタミン投与は静脈内点滴です。

ビタミンCを毎日10,000mgレベルで大量に投与する治療は、医学界で最も成功しているが認められていない研究です。アスコルビン酸の分離が成功した直後に、高用量の投与が推奨されました。高用量のビタミンC治療において初期の先駆者はクラウス・ワシントン・ユンゲブラット(1898-1976);ウィリアムJ.マコーミック(1880-1968);そしてフレデリックR. クレンナ― (1907-1984)でした。ユンゲブラットは1935年に、初めてポリオの治療法としてアスコビル酸塩の研究を公表しました。さらに、ユンゲブラットは1935年にビタミンCがジフテリア毒素を不活性化したこと、1937年にアスコビル酸塩が破傷風毒素を不活性化することを実証しました。1943年と1947年の間に、胸部疾患の専門家であるクレンナ―は、41症例のウイルス性肺炎をビタミンCで治癒させました。1946年までに、マコーミックは、ビタミンCが腎臓結石を予防し、溶解するのを明らかにしました。また1957年までに、どのように心臓疾患に効果があるかが明らかにされました。マコーミックおよびクレンナ―医師は、グラム単位で、更に数グラムものビタミンCの点滴投与が、抗ウイルス、抗生物質、また抗毒素剤として有効である事を最初に明らかにしました。1950年代に、エーブラム・ホッファーらは、二重盲検試験で、ニコチン酸(ナイアシン)が統合失調症および他の多くの精神病に有効な治療法である事を立証しました。1960年代の初めに、ロバート F. カスカート医師は、ビタミンCを経口投与そして点滴により、肺炎、肝炎、更にAIDSを治療しました。1975年の初め、ヒューD.リオルダン医師と彼のチームは、ビタミンCを大量に静脈点滴する事で、癌の治療に成功しました。しかし、ライナス・ポーリングの提唱にも拘らず、医学文献は今だに75年間以上に亘り高用量のアスコビル酸塩治療法の成功例を事実上無視し続けて来ました。

8年の間、オーソモレキュラー医学ニュースサービス(OMNS)は、ホッファー医師およびリオルダン医師の「“オーソモレキュラー”という言葉をごく普通に使用されるようにして欲しい」という希望に沿って発行してまいりました。オーソモレキュラー医学ニュースサービス(OMNS)は、社会から頻繁に無視、又は、マスメディアが全く取り上げない効果的な栄養に関する研究を公表しています。

この度、日本点滴療法研究会の医師らの協力を得て、オーソモレキュラー医学栄養療法の最新ニュースが、日本語でもご覧頂ける様になります。私は日本の人々に、安全で有効な栄養医療の知識を、我々の総力を結集させてご紹介できる事を光栄に思います。

オーソモレキュラー医学ニュース編集長
Andrew W. Saul

drsaul@doctoryourself.com