福島の放射能汚染は報道されているより深刻

12.05.15 オーソモレキュラー医学ニュース

オーソモレキュラー医学ニュースサービスー日本語版

国際版編集主幹Andrew W. Saul, Ph.D. (USA)
日本語版監修柳澤 厚生(点滴療法研究会)
溝口 徹(新宿溝口クリニック)姫野 友美(ひめのともみクリニック)
齋藤 糧三(日本機能性医学研究所) 北原 健(日本オーソモレキュラー医学会)
翻訳協力西本貿易株式会社ナチュメディカ事業グループ

* 国際オーソモレキュラー医学会ニュース<日本語版>は自由に引用・配信ができます。引用の際は必ず引用元「国際オーソモレキュラー医学会ニュース」とURL(https://isom-japan.org/)を記載してください。

あなた自身を守るためにあなたが出来ること

執筆者:   Steve Hickey, PhD      英国生物物理学会会員・作家(イギリス)
Atsuo Yanagisawa, MD, PhD 点滴療法研究会会長(日本)
Andrew W. Saul, PhD      OMNS編集長・作家(アメリカ)
Gert E. Schuitemaker, PhD    ORTHO研究所所長(オランダ)
Damien Downing, MD    英国環境生態医学会会長(イギリス)

福島で起こった惨事とその影響について、間違った情報が多くの人に伝えられています。隠蔽は引き続き存在し、原子炉はまだ安定状態になく、放射線の放出が続いています。日本の点滴療法研究会(JCIT)は最近、高用量のビタミンC摂取によって放射能汚染から身を守りたい人のための映像をインターネットに公開しました。

 

映像その1
http://www.youtube.com/watch?v=Rbm_MH3nSdM
映像その2
http://www.youtube.com/watch?v=j4cyzts3lMo
映像その3
http://www.youtube.com/watch?v=ZYiRo2Oucfo
映像その4
http://www.youtube.com/watch?v=51Ie8FuuYJw

 

この4部すべてをhttp://firstlaw.wordpress.com/のサイトで一覧で見ることもできます。読者のウェブページにこのリンクを貼る、あるいはご自由に映像をコピーして関係者やご友人に無料配信してください。

 

日本の政府は危険を最小化している:ビタミンCを無視

2011年秋にJCITは、福島の労働者に見られる遺伝子発現異常は食事性抗酸化物質を使えば回避できる可能性がある、という研究論文を発表しました。このデータは、日本、台湾および韓国で発表されました。JCITは、どうすれば放射線から身を守ることができる可能性があるか、国民に伝えるよう要請した手紙を政府に送りました。現在まで、こうした提言は、日本国政府と東京電力に無視されてきました。
オーソモレキュラー医学の創始者であるLinus Paulingが受賞したノーベル賞の功績には、核兵器の放射性降下物による死亡数の推測が含まれていました[1]。彼は、「ソ連水爆の父」と呼ばれる物理学者Andrei Sakharovの支援を受け、Sakharovも後にノーベル平和賞を受賞しました[2]。この2人をはじめとする科学者の推定によると、大気圏内でメガトン級の核実験が1回実施されるごとに、世界中で死亡者が10,000人増えるということです。1基の原子炉に、核兵器1個よりはるかに多い放射性物質が含まれている可能性があります。福島原発には原子炉が6基あり、さらに放射性物質と放射性廃棄物が保管されていました。

 

どうやって放射能が細胞を損傷するのか

電離放射線は、遊離基(フリーラジカル)を形成することにより、生体組織に損傷を与えるよう作用します。本質上、電子が分子から引きはがされます。原子または分子から電子を取り除くとイオンに変わるため、電離(=イオン化)放射線と呼ばれています。X線、ガンマ線、アルファ線およびベータ線はすべて、イオン化します。
体内では、群を抜いて水分子が最も多いため、損傷のほとんどは、水中で遊離基を発生させる電離放射線によって生じます。不要な電離放射線被ばくを避けることが望ましいのは明白ですが、福島の事故による被災者には、放射能汚染を避ける余裕はありません。

 

抗酸化物質 – 遊離基捕捉剤(フリーラジカルスカベンジャー)

遊離基捕捉剤とは、放射線によってできる有害な遊離基を、その名のとおり捕まえるものです。遊離基捕捉剤は、もっと一般的に言えば、抗酸化物質です。抗酸化物質は、電離放射線によって分子からはがし取られた電子を元の位置に戻します。電離放射線による害のほとんどは遊離基損傷によって生じます。抗酸化物質がもたらす自由電子によって遊離基損傷を抑えられる可能性があるため、長年にわたり抗酸化物質が放射能中毒の治療に使用されています[3-7]。幸いにも、安全な抗酸化物質が栄養サプリメントとして広く市販されています。ビタミンCはその主要な例です。

 

なぜビタミンCなのか?

特定のサプリメントとして、ビタミンCはとくに重要であり、放射能中毒を最小限に抑えようとしている人は大量摂取すべきです。ビタミンCの高量摂取は、体内に抗酸化物質の動的流れをもたらします。ビタミンCは腸から吸収され、他の抗酸化物質の補給を助けます。ビタミンCは使い果たされると、尿中に排出されます。重要なこととして、ビタミンCは、放射能を持つ重金属原子をキレートする、つまり、つかみ取ることができるため、こうした原子を体内から排除するのに役立ちます。動的流れをもたらす大量のビタミンC投与(およそ1日に3000mg×4回の合計12,000mgの投与)が、抗酸化物質治療の中心となります。高用量投与は柳澤厚生博士とその同僚たちが実施しています[8,9]。
震災の直後に、Damien Downing博士は、放射性降下物から身を守る上でサプリメントがどのように役立つ可能性があるか説明しています[10]。OMNSは後に、福島の放射能汚染に対する日本での対応策について最新記事を掲載しました[11]。最近では、Gert Schuitemaker医師が、福島の放射能汚染に対する放射線防護体として、ビタミンCの簡易レビューを行いました[12]。
放射能汚染の被災地に住んでいる人は、抗酸化作用のあるサプリメント、特に高用量ビタミンCを摂ることにより、長期の低線量放射線被ばくによる悪影響に対処すること、ならびに、次世代の健康を守ることができます[12,13]。放射線の内部被ばくまたは外部被ばくを受けている可能性がある人は、抗酸化物質の蓄えを最適に保つため、抗酸化作用のあるサプリメントを摂るべきです。福島の汚染が莫大で拡張しているために、これは、文字通りすべての方に当てはまります。

 

■ 国際オーソモレキュラー医学会事務局長 スティーブン・カーター氏からのメッセージ

「国際オーソモレキュラー医学会は、2011年3月の福島原発事故による放射線被曝に対する高濃度ビタミンC点滴療法の防護効果に関する、この重要なDVDの製作に参加できて大変嬉しく思います。私たちは、柳澤博士および彼の同僚の価値のある仕事を全面的に応援をいたします。また、私たちは、芝田乃丞氏のご貢献を非常に評価いたします。芝田氏は世界中にビデオの無償配給することを可能にしました。このオーソモレキュラーのメッセージは放射能被曝における意識の向上と治療の改善に役立つことでしょう。」

 

References:

1. ノーベル財団(1962)、ノーベル平和賞、ライナス・ポーリング伝記、1962、
The Nobel Foundation (1962) The Nobel Peace Prize 1962, Linus Pauling Biography,
http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/peace/laureates/1962/pauling-bio.html.

2. ノーベル平和賞1975、アンドレイ・サハロフ、自叙伝
Sakharov A. (1975) The Nobel Peace Prize 1975, Andrei Sakharov, Autobiography,
http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/peace/laureates/1975/sakharov-autobio.html.

3. 曝露後24時間で開始する抗酸化食餌補給は照射致死率を減少させる
Brown SL, Kolozsvary A, Liu J, et al: Antioxidant diet supplementation starting 24 hours after exposure reduces radiation lethality. Radiat Res, 2010; 173: 462-468.

4. チェルノブイリ原発事故の掃除労働者におけるベルリシオン(アルファリポ酸)の免疫調節効果
Zueva NA, Metelitsa LA, Kovalenko AN, et al: Immunomodulating effect of berlithione in clean-up workers of the Chernobyl nuclear plant accident [Article in Russian]. Lik Sprava, 2002; (1): 24-26.

5. アスコルビン酸の事前投与は重度の放射線量被曝したハツカネズミの胃腸症候群による致死を防止
Yamamoto T, Kinoshita M et al. Pretreatment with ascorbic acid prevents lethal gastrointestinal syndrome in mice receiving a massive amount of radiation. J Radiat Res (Tokyo) 2010; 51(2):145-56

6.点滴療法:マイヤーズカクテル
Gaby A. Intravenous Nutrient Therapy: the “Myers’ Cocktail”. Alt Med Rev 2002; 7(5):389:403

7. 生体内のヨウ素131に対する放射線防護薬としてのビタミンC
Narra VR, Howell RW, Sastry KS, Rao DV. Vitamin C as a radioprotector against iodine-131 in vivo. J Nucl Med 1993; 34(4):637-40

8. 分子整合医学の放射線被曝に対するアプローチ
Yanagisawa A. Orthomolecular approaches against radiation exposure. Presentation Orthomolecular Medicine Today Conference. Toronto 2011
http://www.doctoryourself.com/Radiation_VitC.pptx.pdf

9. ヒトの白血球中のDNA鎖破損における食事およびビタミンCの影響
Green MH, Lowe JE et al. Effect of diet and vitamin C on DNA strand breakage in freshly-isolated human white blood cells. Mutat Res 1994; 316(2):91-102

10.放射性物質の落下:栄養サプリメントは有効か?個人的見解
Downing D. (2011) Radioactive Fallout: Can Nutritional Supplements Help?, A Personal Viewpoint, OMNS, May 10,http://www.orthomolecular.org/resources/omns/v07n04.shtml.

11.ビタミンCは放射能損傷を防ぐ
OMNS (2012) Vitamin C Prevents Radiation Damage, Nutritional Medicine in Japan, Orthomolecular Medicine News Service, February 1.
http://orthomolecular.org/resources/omns/v08n06.shtml

12.ビタミンCが放射線被曝から守る
Schuitemaker GE. Vitamin C as protection against radiation exposure. J Orthomolecular Med 2011, 26: 3; 141-145. [Also in Dutch: Schuitemaker G.E. Radioactiviteit in Japan: Orthomoleculair antwoord. Ortho 2011:3, June.
http://www.ortho.nl 力]

13. 環境放射能と健康
Yanagisawa A, Uwabu M, Burkson BE, Weeks BS, Hunninghake R, Hickey S, Levy T, (2011) Environmental radioactivity and health. Official JCIT Statement, March 29.
http://media.iv-therapy.jp/wp-content/uploads/2012/05/Statement.pdf