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オーソモレキュラー医学ニュースサービスー日本語版

国際版編集主幹Andrew W. Saul, Ph.D. (USA)
日本語版監修柳澤 厚生(国際オーソモレキュラー医学会会長)
溝口 徹(新宿溝口クリニック)
姫野 友美(ひめのともみクリニック)
北原 健(日本オーソモレキュラー医学会理事)
翻訳協力Wismettacフーズ株式会社ナチュメディカ事業G

* 国際オーソモレキュラー医学会ニュース<日本語版>は自由に引用・配信ができます。引用の際は必ず引用元「国際オーソモレキュラー医学会ニュース」とURL(https://isom-japan.org/)を記載してください。

精神医学に対するAbram Hofferの60年に及ぶオーソモレキュラー療法の研究と発見

精神医学に対するAbram Hofferの60年に及ぶオーソモレキュラー療法の研究と発見

執筆者: Robert Sealey, Robert G. Smith, Andrew W. Saul

(OMNS、2019年1月17日) Abram Hoffer, PhD, MDは見事な生涯を送った。彼は医師になる前、化学に強い関心を抱いていた。1940年代には、生化学を学び、代謝、酵素、ならびにビタミンを含む必須栄養素について深い知識を得た。1949年には医学部を卒業し、精神医学を専門分野として選んだ。彼は精神医学研究に興味を持つようになり、患者の症状の生化学的な原因を考慮し、修復的な治療法を発展させ、何千もの患者を助けた。

Hofferは生化学の知識を精神医学研究に応用し、数々の画期的な発見をした。1950年代には(カナダの)サスカチュワン州にて、同僚と共同で統合失調症の研究を始めた。彼らは治療法を改善し、有望な臨床手法を考案した。それは必須栄養素のサプリメント使用を伴うものであった。Linus Paulingは、こうした必須栄養素の使用(天然分子の体内使用)によって疾患の予防と回復を図ることを表す言葉として「orthomolecular medicine(オーソモレキュラー医学)」という新語を作ったのである。

数十年にわたり、Hofferは自分の研究結果を共有して、一般人の教育のため多数の著書と論文を執筆した。彼の遺産は35を超える著書と、数百本もの学術雑誌論文であり、彼の生化学的手法、その根底にある概念、自身の臨床経験、研究ならびに発見がこれに説明されている。Hofferの洞察、経験、臨床的養生法、報告ならびに方法は、今でも実際的な意味があり、重要なものである。

Hofferによる仮設・研究・発見

Dr. Hofferのところには重篤な精神病患者とうつ病患者が何百人も診察を受けに来たので、医師免許を取ったばかりの精神科医はどうすれば彼らを救えるだろうかと思った。見たところ、彼らのほとんどは回復の望みがなかった。Hofferは、昏睡療法、痙攣療法、脳外科手術、電気ショック治療というような当時の最新治療法の有効性を疑っていた。そうした治療の理論的根拠が明白でなかったからである。

生化学と研究方法に関するHofferの知識は、ほとんどの医師や精神科医に優る強みとなった。彼は、深刻な精神疾患の根本的原因を知りたいと思い、詳細にわたる病歴調査を行った結果、根底にある医学的・生化学的障害によって深刻な精神疾患が生じることがあるのではないかと考えた。患者の病歴調査をしていて、Hofferは、幻覚や気分変動を含む一連の症状、ならびに栄養不良、慢性感染症、アルコールに伴う問題というような根元的な問題に注目した。彼は、精神病患者が安定し回復するのを助けようと決意した。

Dr. Hofferのチームは、統合失調症に焦点を合わせ、精神医学における初めての二重盲検プラセボ比較研究試験を文書化して、自己の仮説、発見事項、治療計画を記載した。1950年代後半までにこのチームは、一部の精神病患者において至適用量のビタミン剤などの栄養サプリメントの摂取中に改善が見られ、それらが正常な脳機能の回復と維持に役立った、と報告している。栄養不良の患者には食事の改善、アルコール依存症の患者には飲酒量の抑制が促されていた。

60年にわたりAbram Hofferは、一連の医師および精神科医と情報交換を行っていた。彼の初期の著書には、彼のチームがどのように精神病の調査、代謝障害の研究、そして修復療法の開発を行ったか説明されている。臨床医向けに書かれた著書では、医療専門家に対し、治療薬を処方する前に各患者のエピソード(症状の発現)の根本的原因を考慮するよう促している。一般人向けに書かれた著書には、患者の回復ストーリーが共有されている。しかし、Hofferが自己の研究、修復的な治療法、患者の回復について一般人に教育するためマラソンのような長期努力をしていたにもかかわらず、彼の生化学的手法は、主流精神医学の懐疑的な介護者たちに却下された。Hofferの試験を再現しようという名目で行われた研究では、効果が出るには少なすぎる固定用量のナイアシンが患者に与えられる場合が多く、そうした結果にもとづいて彼の手法が却下された部分もある。Hofferの研究結果によると、患者ごとに必要な用量は個別に決定されなければならず、それは1日10gを超えるような高値となる場合もある。一方、再現試験は、はるかに低い用量で行われ、有益な効果が見られるまで用量調整をするという、Hofferが提案した方法を用いていなかった。

Hofferの科学的自叙伝であるAdventures in Psychiatry(「精神医学における冒険」)(2005) には、精神科医としての彼の初期の経験が書かれている。当時、最も重篤な部類の精神患者は精神病院に行き、そこで何十年も過ごす者もいた。サスカチュワン州ウェーバーンの施設で行われていた治療法には、インスリン昏睡療法、メトラゾール痙攣療法、小児期における体験の分析、ロボトミー(前頭葉白質切断術)、ECT(電気痙攣ショック療法)などがあった。好転する精神病患者がほとんどいないことにDr. Hofferは気付いていたが、それでも、患者ごとの根元的な疾患・代謝状態・栄養状態に関連した、もっと質の高いケアと、より安全な治療を受けることができれば、少なくとも一部の精神病患者は回復する可能性がある、と彼は信じていた。

精神病の科学的根拠を考える

一方、数千マイル離れた英国では、Dr. H. OsmondとDr. J. Smythiesが、患者の一部はカテコールアミン代謝の障害によって精神病が生じた可能性がある、という理論を立てた。英国内の先輩精神科医たちにそうした可能性を退けられてしまったDr. Osmondは、サスカチュワン州に移住し、そこでDr. Hofferと会った。Dr. HofferはOsmondとSmythiesの考えを興味深く思い、ケアの質向上を目指して精神病の生化学的根拠について共同で研究することに同意した。彼らは患者の病歴調査を行い、特定の根元的な疾患や状態が、抑うつ気分や不安な気分、さらには精神病のエピソード、知覚変容、幻覚の原因や一因となっているように見えることに気付いた。そして、根元的な疾患や状態の「併存」が患者の脳の化学的状態に影響を及ぼす可能性があると推論した。

精神病患者の中には、栄養不良の人や、特定の食品への感受性が高い人もいた。1900年代初めの米国では、ペラグラと呼ばれる疾患(症状は皮膚炎、下痢、認知症など)によって数千人の患者が死亡した。1920年代にGoldbergが行った研究、ならびに1930年代にElvehjemらが行った研究では、ペラグラについて、最終的に、ビタミン(とくにビタミンB3)が足らないトウモロコシ主体の食事に関連付けている。もっと栄養価の高い食事もしくは適量のビタミンB3を摂った場合や、トウモロコシに含まれるトリプトファン(ビタミンB3の前駆体)のアルカリ処理を正しく行った場合にのみ、患者は回復した。1940年代に小麦をナイアシンなどのビタミンで強化するようになってから、ペラグラはほとんど忘れ去られた診断名となった。とはいえ、アルコールを飲みすぎたり、ビタミンサプリメントを摂らずに腎臓透析を受けたりすると、今でも二次的なペラグラになる可能性はあることが分かっている。

未治療の梅毒がある患者は最終的に精神病になる。そうした患者が性感染症検査とペニシリン治療を一度も受けることなく精神病院に入れられたのなら、その感染症が進み、さらにひどい精神病の病相が現れた可能性もある。また、適切な感染症治療を受けていなかった場合、死亡した可能性もある。

精神病になるまでアルコールを飲み過ぎていた患者もいた。また、幻覚作用のあるハーブや、当時合法的に入手可能だったLSDなどの化合物を摂っていた患者もいた。精神疾患に対する初期の治療法では、過度の飲酒や薬物使用によって生じる生化学的障害を抑えることも治すこともできなかった。そうした患者に必要だったのは、解毒とリハビリのプログラム、そして支えとなる栄養摂取だったのである。

見たところ、栄養欠乏や感染症、中毒物質が患者の脳の化学的状態に干渉し精神病の病相を引き起こす可能性があると思われた。しかし、HofferとOsmondが初期に担当した患者の一部は、こうした問題を有していなかった。そうした知見により見直すことになったのは、アドレナリン代謝障害が一部の患者に幻覚を起こさせる可能性があるというOsmondとSmythiesの仮説であった。

代謝障害は幻覚誘発性の副生成物を生む可能性がある:アドレノクロム仮設

Abram Hofferは、自己の研究の一環として、メスカリン、ペヨーテ、イボガインを含む幻覚誘発性化合物のリストを見直した。1967年に発行された彼の著書The Hallucinogens(「幻覚剤」)は、どの種類の化合物が人に幻覚や妄想、精神病、うつ、不安を引き起こすことがあるか知りたい人なら面白く読むことができる。Hofferは、幻覚誘発性化合物の化学構造を見直したとき、「インドール骨格」という共通の特徴を持つことに気付いた。OsmondとSmythiesの仮説を思い起こし、Hofferは、(脳内神経伝達物質の生化学的前駆体である)カテコールアミン類のインドール基を持つ代謝産物の一部が精神病の原因となり得るのだろうかと考えた。彼は、アドレナリン代謝の副生成物を分析したときに、アドレノクロムと、その代謝産物であるアドレノルチンは、どちらもよく似たインドール化学構造を持っていることに気付いた。しかし、アドレノクロムの別の代謝産物であるロイコアドレノクロムには鎮静作用があった。確かに、アドレノルチンが蓄積して精神病になる患者もいるだろう。その一方で、アドレノクロムが代謝によりほとんどロイコアドレノクロムになった(平静と理性を保ったままの)患者もいた。精神病や抑うつ症などの「精神的」病相の原因や一因となり得る代謝障害はいくつかある。たとえば、ヘモグロビン生合成障害であるポリフィン症は、幻覚誘発性の副生成物を生じることがある。

HofferとOsmondは、担当患者の中に、これまで知られていなかったアドレナリン代謝障害を有する者がいるかもしれないと考えた。患者の少数は、アドレナリンが代謝によりアドレノルチンになるため、精神病、不安障害、抑うつ症の症状が発現しやすくなる、と彼らは推論した。Hofferのグループは、アドレノクロムとアドレノルチンを合成し、自分たちの研究調査の枠内で、その化合物を自ら摂取し、被験者にも投与した。アドレノクロムとアドレノルチンはきわめて少量でも精神病や抑うつ症を引き起こす可能性があることを知ったHofferとOsmondは、そうした患者の最適な治療方法を仮説として立てた。

精神病の修復的治療法の開発

HofferとOsmondらのチームは、特定のビタミンの至適用量摂取が一部の患者の譫妄(せんもう)およびペラグラからの回復に役立ったことを示す過去の研究を読んで知った。Hofferは、1940年代にミネソタ大学の農芸化学専攻博士課程で研究したことを思い出し、生命活動に必要なアミンを意味するバイタル・アミン(つまりビタミン)が必須栄養素であることを知っていた。その知識から連想されたのは、ビタミンを含む必須栄養素の適量投与をすれば精神病患者がアドレノルチンというようなアドレナリン代謝の幻覚誘発性副生成物から回復するのに役立つかもしれない、ということであった。

Hofferは、メチル受容体であるビタミンB3がアドレナリンの生成を節制している可能性があると推論した。また、抗酸化物質であるビタミンCが、アドレナリンからアドレノクロムを生み出す酸化を抑える可能性があるという仮説も立てた。ビタミンB3とビタミンCの1日用量を何回かに分けて摂れば、副作用問題を生じることなく、精神病患者のアドレノクロム値とアドレノルチン値が下がる可能性がある、と彼は提言した。

(ビタミンB3の一形態である)ナイアシンには、短時間かつ無害の「スキンフラッシュ(皮膚潮紅)」を引き起こす傾向があるという一つの問題があった。しかし、ほとんどの精神病患者はナイアシンを摂ってもフラッシュが生じないことにDr. Hofferは気付いた。これは、彼らのほうが本質的にこのビタミンを多く必要としていることを示唆する。とは言え、ナイアシンアミドや、フラッシュを生じないナイアシン(イノシトール・ヘキサニコチネート、別名ヘキサナイアシネート)のような別形態のビタミンB3を選んだ患者もいた。HofferとOsmondの報告によると、ビタミンB3とビタミンCの至適用量摂取は、75%の精神病患者の回復に役立つ可能性がある。科学的根拠に基づいて彼らが行った二重盲検プラセボ比較研究は複数の医学雑誌で発表された。しかし、症状は抑えるものの厄介な副作用をもたらす抗精神病薬投与に依存していた主流派の精神科医により甚だしく無視された。

Hofferによる関連発見である、ナイアシン使用によるLDLコレステロールの低下作用については1954年に発表され、Mayo ClinicのDr. Parsonsにより検証されている。これはコレステロール値を最適化する一つの標準的な治療法となったが、その後の複数の調査で、ある程度血中コレステロール値が高くても心疾患の原因にはならないことが示されている。それにもかからず製薬業界は、スタチン薬を売って、全く問題がない血中コレステロール値さえ下げようとし、今や数十億ドル規模の産業に発展している。

Dr. Hofferは時代に先んじていた。彼の同僚に、化学の学位を持つ医師や精神科医はほとんどいなかった。Hofferは博士号を持ち、脳内の重要な生化学的経路の研究をしていた。主流派の医師たちは、アドレノクロムの存在を否定し、ビタミンサプリメントの使用を却下し、オーソモレキュラー療法を患者に使わせなかった。アドレノクロムは、1937年にRichterとGreenが、アドレナリンからアドレノクロムを生じ得る酵素と一緒に報告したものである。1960年、Julius Axelrodという研究科学者が、アドレナリンの代謝の研究にあたりアドレノクロムを探し求め、1964年にはこの代謝産物(アドレノクロム)とその原因酵素を見つけたことを報告している。

数十年かけて、他の研究グループは科学的な方法を用いてアドレノクロムやアドレノルチンをはじめとするカテコールアミン類の代謝産物を調べる試験を行った。その科学文献では、アドレノクロムなどのアミノクロム類を含む、インドール基を持つ化合物が我々の生物代謝に存在することが検証されている。一部の患者はナイアシンのサプリメントによって劇的な改善が見られる可能性があると現在では考えられており、こうした患者は「ナイアシン依存」状態と見なされる[1,2]。

オーソモレキュラー医学について一般人に教育するため60年続けた努力

1966年、HofferはDr. Osmondと協力して How to Live with Schizophrenia(「統合失調症と共に生きる方法」)という本を執筆した。これは、患者と家族の教育を目的とした素人向けガイドである。Adventures in Psychiatry(「精神医学における冒険」)というタイトルで出版された自叙伝の中で、Hofferは、上記の本に触発されたLinus Pauling, PhDが自身の「モレキュラー(分子)」医学というコンセプトに「オーソ(オルト:ギリシャ語で正しい)」という語を付け加えたことが、「オーソモレキュラー医学」の定義につながった、と述べている。それより前にHofferが書いた著書の一つNiacin Therapy in Psychiatry(「精神医学におけるナイアシン療法」)(1962年発行)では、ナイアシン療法が一部の患者に役立ち得る仕組みについて説明し、60の症例報告を掲載している(こうした患者の多くはビタミンB3とビタミンCの至適用量摂取後に回復が見られている)。Hofferの独自の考え方は最近の研究によって裏付けられており、ナイアシン療法が一部の統合失調症患者において精神病エピソードを防ぐことが今では知られている[1]。

Hofferは、臨床診療ならびに一般人教育マラソンと呼ぶ長期努力(執筆、講演、情報交換、授業)の仕事が増えたことから、助けを必要とした。Journal of Orthomolecular Medicine (オーソモレキュラー・メディスン・ジャーナル=JOM) の2018年春号で、Steven Carterは、1987年にAbram Hofferによる求職者面接を受けたことを回想している[2]。Carterには、Journal of Orthomolecular Medicine (JOM) の編集員、ならびにカナダ統合失調症基金(Canadian Schizophrenia Foundation)の事務局長という2つの仕事が提供された。

30年以上にわたり、Steven CarterはAbram Hofferと協力して Journal of Orthomolecular Medicine (JOM)の刊行を続けた。彼らは科学者や臨床医に対し、オーソモレキュラー療法を研究して適用すること、そして自己の臨床結果を公表して、統合失調症や精神病、注意欠陥多動性障害、自閉症、抑うつ障害、不安障害、双極性障害、アルコール依存症、加齢に伴う認知症、関節炎、ガンの患者に役立てることを推奨した。Steven Carter は、JOMの編集員として、Dr. Hofferをはじめとするオーソモレキュラー医学の共同創始者たちに対し、本や論文を書いて自分の発見を共有するよう促した。HofferとCarterは、数十年にわたり、ISF基金とISOM(国際オーソモレキュラー医学会)の運営をしていた。彼らはまた、オーソモレキュラー療法の研究、発見、臨床上の進展、成功例について一般人に教育するOrthomolecular Medicine Today conferences(オーソモレキュラー・メディスン・トゥデイ会議)を組織化した。

オーソモレキュラー療法には以下の3つのステップが含まれる:

  1. 各患者の症状の根本的原因を検査して診断する。
  2. 精神的・身体的な慢性疾患に関わっている「生化学的」要因(栄養欠乏、最適状態に及ばない食事、感染症、薬物やアルコールの摂取、代謝障害、生化学的個性など)を考慮する。
  3. 他の治療法を補完して患者の回復と健康維持を助けるため、至適用量のビタミン、ミネラル、アミノ酸、エネルギーと酵素の補因子の処方/投与を行う。

1949年から2009年まで、 Abram Hofferと同僚たちは、オーソモレキュラー療法を研究し、発展させ、応用した。彼らは、何千人もの精神病・抑うつ障害・不安障害患者の安定、回復および生活向上を助けた。残念ながら、現代のほとんどの精神科医はまだ「修復治療」を用いていない。通常行っているのは、薬剤処方、トークセラピー(会話療法)、ECT(ショック療法)である。よって、今でもほとんどの患者はオーソモレキュラー療法を受けていない。

オーソモレキュラー療法は一つの標準的な治療法となり得ると我々は信じている。現代の精神科医に開かれている道は、Hofferの手法を再発見し、オーソモレキュラー療法について知り、精神病をはじめとする精神疾患に関わっている化学的要因の考慮と検査を行い、根元的な疾患・代謝状態・栄養状態の診断を行い、他の治療法を補完するため修復的な養生法を指示することである。

Abram Hofferの注目すべき60年のキャリアを通じて、彼の一般人教育マラソンは、35を超える著書と、科学雑誌・医学雑誌向けの600を超える論文を生み出した。読者には、Hofferの著書や論文を探して彼がどのように患者を治療したか知ることを勧める。Journal of Orthomolecular Medicineの読者や、回復を遂げた患者、そしてオーソモレキュラー医学の家族や友達は、オーソモレキュラー療法の著書や論文、回復ストーリーの情報を共有することにより、Abram Hofferの一般人教育マラソンを続けることができるのである。

参考文献

  1. Xu XJ, Jiang GS. (2015) Niacin-respondent subset of schizophrenia -- a therapeutic review.(ナイアシンに反応する統合失調患者のサブセット--治療学的レビュー) Eur Rev Med Pharmacol Sci. 19:988-997. 
    https://www.europeanreview.org/wp/wp-content/uploads/988-997.pdf
  2. Carter S. (2018) Reflections on Thirty Years with the Journal of Orthomolecular Medicine.(オーソモレキュラー・メディスン・ジャーナルに関わった30年の回顧) Journal of Orthomolecular Medicine 33(6).
    https://isom.ca/article/reflections-thirty-years-journal-orthomolecular-medicine

Abram Hofferとその同僚による著書(厳選した一部の著書)

(栄養学に関するDr. Hofferの完全な著作目録は下記サイトを参照:
http://www.doctoryourself.com/biblio_hoffer.html )

Hoffer A, Saul AW. (2015) Niacin: The Real Story: Learn about the Wonderful Healing Properties of Niacin.(ナイアシン:本当の話:ナイアシンの素晴らしい治癒特性について学ぼう) Basic Health Pub, Inc. ISBN-13: 978-1591202752.

Hoffer A (2010) Healing with Clinical Nutrition (Professional Edition).(臨床栄養学による治癒(プロフェッショナル版)) CCNM Press. ASIN: B01K93KN5O.

Hoffer A, Saul AW. (2008) Orthomolecular Medicine for Everyone: Megavitamin Therapeutics for Families and Physicians.(万人のためのオーソモレキュラー医学:家族と医師のためのメガビタミン療法) Basic Health Pub, Inc. ISBN-13: 978-1591202264.

Hoffer A (2005) Adventures in Psychiatry: The Scientific Memoirs of Dr. Abram Hoffer.(精神医学における冒険:Dr. Abram Hofferの科学論文集) KOS Pub. ISBN-13: 978-0973194562

Hoffer A. (1999) Orthomolecular Treatment for Schizophrenia.(統合失調症に対するオーソモレキュラー療法) McGraw-Hill Educ. ISBN-13: 978-0879839109.

Hoffer A, Osmond H (1992) How to Live With Schizophrenia.(統合失調症と共に生きる方法) Citadel Press. ISBN-13: 978-0806513829.

Hoffer A, Osmond H (1960) The chemical basis of clinical psychiatry.(臨床精神医学の化学的根拠) American lectures series, no. 402. Charles C. Thomas Inc. ASIN: B000TSJZW2.

Hoffer A, Osmond H (1967) The Hallucinogens.(幻覚剤) Academic Press. ISBN-13: 978-0123518507.

Dr.Hofferによる論文(厳選した一部の論文)

Hoffer A, Prousky J. (2008) Successful treatment of schizophrenia requires optimal daily doses of vitamin B3.(統合失調症の治療成功には至適1日用量のビタミンB3が必要) Altern Med Rev. 13:287-291. 
http://archive.foundationalmedicinereview.com/publications/13/4/287.pdf

Foster HD, Hoffer A. (2004) Schizophrenia and cancer: the adrenochrome balanced morphism.(統合失調症とガン:アドレノクロム均衡モルフィズム) Med Hypotheses. 62:415-419. 
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14975514.

Hoffer A, Osmond H. (1966) Some psychological consequences of perceptual disorder and schizophrenia.(知覚障害と統合失調症による一部の心理学的影響) Int J Neuropsychiatry. 2:1-19. 
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/5907812.

Hoffer A. (1965) Schizophrenia as a genetic morphism.(遺伝的モルフィズムとしての統合失調症) Nature. 208:306. 
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/5882469.

Hoffer A. (1964) The adrenochrome theory of schizophrenia: a review.(統合失調症のアドレノクロム理論:レビュー) Dis Nerv Syst. 25:173-178. 
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14130059.

Hoffer A, Osmond H. (1959) The adrenochrome model and schizophrenia.(アドレノクロム・モデルと統合失調症) J Nerv Ment Dis. 128:18-35. 
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/13621228.

Hoffer A, Osmond H, Smythies J. (1954) Schizophrenia; a new approach. II. Result of a year's research.(統合失調症:新たなアプローチ II. 1年間の研究の結果) J Ment Sci. 100:29-45. 
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/13152519